私は、サラリーマンを辞めてしまいました。

サラリーマンは、気楽な稼業という言葉を昔聞いたことがあります。

本当にそうだろうか?

「電通の過大残業、うつ病になる人の多さ、職場の人間関係の悪さ、がんばってもどうしようもないと感じられる会社システム」などなど、私には、到底、今、会社員が、気楽な稼業であるとは思えないのです。

今の会社は生き残りをかけたサバイバル環境であり、弱肉強食の生存競争の場のように感じられます。

私には、会社員として最も大事な資質は、「仕事を遂行する高い能力」、「仕事のアウトプットの質、量」、「人間関係を良好にできるコミュニケーション能力」、「世渡りの巧みさ」、「上司とうまくやっていく能力」などなど

いろいろあると思いますが、個人的に、会社員として一番大事だと思うのは、

「職場のストレス、理不尽に平然と耐える忍耐力」

だと思うのです。

そして、この「職場のストレス、理不尽に平然と耐える忍耐力」があるためには、前提条件として、

会社での仕事生活に、「この会社で出世したい」、「この会社でこういう仕事をやっていきたい」、「この会社を良くしていきたい」、「この会社でこのような自己実現を果たしたい」、「この会社でがんばって社会を良くしていきたい」などなど

の「夢、希望、チャレンジ精神」をもたず、完全に、「お金を安定的にもらえるから仕事している。」と割り切ることが重要になってくると思うのです。

上記で挙げたことを一つ一つ見ていきますと、

「この会社で出世したい」

これを目標にかかげても、上司が、出世させるかどうかを決めますので、どんなに仕事をがんばっても、例え成果をあげても、上司に気に入られるように努力しても、出世できない時は、出来ません。出世の希望は、持っても「百害あって一利なし」です。

私も自分を取り巻く環境が変わるのではないか。と思って、仕事を一生懸命やり、アウトプットを出し、上司の要望に、たくさん応えた。と自分では思っておりますが、全く出世はかないませんでした。完全に、平社員のままでした。

おそらく、前職に居続けても、今後もずっと、平社員のままだったでしょうね。

「この会社でこういう仕事をやっていきたい」

これを目標にかかげても、部署移動などは、結局、会社、上司が決めます。目標に掲げてもどうにもならないのです。

私も部署移動の希望を出したことがありますが、全く通りませんでした。

「この会社を良くしていきたい」

これを目標にかかげても、会社が大きい場合、自分がやった成果が、どのように会社を良くしたのか?などということを把握するのは難しいのです。自分の成果によって、会社が良くなっている、会社がお金を稼げている。と確信できる程、いろいろな仕事はできず、ごく一部分の仕事だけをずっとやり続けるため、会社が良くなったかどうかを目標にしても、目標を達成しているかどうか?もわからず、自己満足できません。

「この会社でこのような自己実現を果たしたい」

これを目標にかかげても、会社の方針に沿わなければ、会社、上司としては、個人(部下)の自己実現に援助はしてくれません。
私なども英語の勉強、主にTOEICの点数を上げるという自己実現を果たしたい。という願望をいだいたことがあります。
会社には、「英語の講習」、「TOEICの点数を上げる」講座など、いろいろ用意されていました。
しかし、一回もこれらの英語講習に参加させていただけませんでした。英語講習の参加は、上司が決めていたようですが、他の人には何回も英語講習参加の機会があるにも関わらず、私は、一回たりとも英語講習に参加させていただけませんでした。
TOEIC講習への参加資格に問題があるのか?と考え、独学で、TOEIC600点以上を取得しましたが、英語講習参加できた人の中には、TOEIC300~400点台の方も多くいらっしゃいましたので、TOEIC高得点者の能力をさらに上げ、会社における有用な人材の能力開発をするという位置づけでもなかったようです。

要するに、「英語の能力向上という自己実現を果たしたい」という希望があっても、それを支援していただけるかは、会社、上司が決める。ということです。

「この会社でがんばって社会を良くしていきたい」

これを目標にかかげても、私には、実感がわきませんでした。上司などは、お客様目線で、どういう製品が良いのか?などということを言われることが多かったですが、私は、お客様に会いに行くことは、ありませんでした。よって、社会が、私が作った製品をどう評価しているのか?なんてことは、わかりませんでした。

私は、社会が、私が作った製品をどう評価しているのか?をわかりたいという気持ちも一部あり、部署移動の申請を行いましたが、通りませんでした。

結局、この目標を掲げても、実感するには、会社、上司の援助、采配がいるということです。

そして、会社、上司は他人ですから、私には、どうやっても会社、上司の意向を変えることはできないのです。

ずっと平社員で安定しているよりチャレンジできる環境に飛び込んでみた のまとめ

1.個人的に、会社員として一番大事だと思うのは、「職場のストレス、理不尽に平然と耐える忍耐力」である。
2.上記能力を保有するためには、「夢、希望、チャレンジ精神」をもたず、完全に、「お金を安定的にもらえるから仕事している。」と割り切ることが重要。
3.会社員で仕事をしていると、自分の仕事は、「こういう仕事をしたい」という希望を会社、上司に伝えても、結局は、会社、上司が決めるので、希望を受け入れられるかどうかは、会社(上司)次第である。
4.私は、自分では何も決められない環境に嫌気がさし、「夢、希望、チャレンジ精神」を持てる環境を求めて、会社を退職した。