私が会社を辞めた後、市役所で国民健康保険の手続きを行おうとした時の話です。

役所の職員の方は、とても親切な方でした。

役所の職員の方から、「国民健康保険に加入するより会社(前職)の健康保険任意継続を選択した方が保険料金の支払いが安くなるのではないか?」とのアドバイスをいただいたのです。

無関係の他人の損得(節約)について、ご助言くださるとは本当に親切な人がいるものだなと感心しました。

国民健康保険と任意継続(会社の保険継続)退職後の支払い料金比較


基本的に、健康保険料は、前年度の所得から計算されます。

よって、前年度所得が高ければ健康保険料金も高額になります。

また、国民健康保険の料金は、住んでいる地域によっても支払い額が違うのです。

そのため、居住している市町村によって、国民健康保険と任意継続(会社の保険継続)のどちらが支払額を節約できるかは変わってきます。

それでは、任意継続と国保の保険料支払額を比較してみます。(わかり易いようにザックリとした金額にしています。)

国民健康保険と任意継続(会社の保険継続)退職後の支払い料金比較表(私の場合)

支払額(月額)
任意継続(会社の保険継続) 4万円
国民健康保険(現住所) 5万円
国民健康保険(A市) 3万5千円

上表から、市役所職員さんのご指摘どおり任意継続した方が、国保より1万円もお得です。

市の財政的には、国保を払ってもらった方が潤いそうですし、市役所職員さんは、市から給料を貰っているのになぜこのようなご親切なアドバイスをいただけるのか不思議でした。

市役所職員の方を税金ドロボーなどとひどいことを言われる方もいますが、私は市役所の職員さんにとても良い印象を持ちました。

ここで注意したいのは、国保は、住んでいる地域によって保険料支払い額が違うということです。

上表で、私が現住所からA市に引っ越した場合、

任意継続より国保にした方が5千円節約になります。

要は、居住地(住所)によって、任意継続と国保どちらが得かは変わってしまうのです。

任意継続(会社の保険継続)の支払い料金月額が一見安く見えても保険料2年固定の罠(ワナ)がある!


私の場合、一見すると任意継続の方が保険料支払いを節約できそうです。

しかし、任意継続(会社の保険継続)には、保険料支払額が2年間変わらず固定というトラップがあるのです。

私のような無職で、退職後の所得が激減しそうな場合、2年目以降の保険料支払額は国保の方が有利になります。

それでは、任意継続と国保の2年目以降保険料支払額を比較してみます。(わかり易いようにザックリとした金額にしています。)

国民健康保険と任意継続(会社の保険継続)退職後2年目以降の支払い料金(予測)比較表(私の場合)

支払額(月額:予測)
任意継続(会社の保険継続) 4万円
国民健康保険(現住所) 6千円
国民健康保険(A市) 5千円

上表は、退職後所得が0円のケースで計算(予測)しています。

上表から、退職後2年目以降は、任意継続より国保の方が月額3万5千円程安くなります。

任意継続と国保の2年間保険料支払総額(推測)を比較


さらに、任意継続と国保の2年間保険料支払総額を比較してみます。(わかり易いようにザックリとした金額にしています。)

国民健康保険と任意継続(会社の保険継続)退職後2年間保険料支払総額(予測)比較表(私の場合)

退職後2年間保険料支払総額(予測)
任意継続(会社の保険継続) 96万円
国民健康保険(現住所) 67万円
国民健康保険(A市) 48万円

上表から、退職後2年間保険料支払総額の予測は、任意継続より国保の方が30万円安くなります。

おそらく私のように退職後無職で、退職後の所得収入のメド(目途)がない場合、任意継続より国保の方が保険料支払い総額は激安になります。

任意継続(会社の保険継続)の裏技


原則的に、任意継続(会社の保険継続)は、再就職しない限りにおいては2年間継続するそうです。

よって、通常、途中から国保の方が安いからと言って変更することはできません。

しかし、任意継続(会社の保険継続)の保険料を未納にするという手段によって、脱退し、国保に変更するという裏技があるようです。

役所の職員さんは、この裏技についても教えてくれました。

しかし、ちょっとモラルとしてどうなのかな?と思いました。

任意継続(会社の保険継続)は、2年間継続するという前提で入ります。

それなのにわざと保険料未納にして脱退後、国保に変更というのは、あまりにも自分勝手すぎないかと思ったワケです。

それに最終的には、国保に変更しようとしているのですから、この裏技は2度手間になります。

私は、道義的な問題(良心の呵責)と2度手間回避のため、最初から国保に加入することにしました。

まあ、無職でも国保に健康保険料金をいっぱい支払えば、立派な社会貢献です。(自己満足です。)

まとめ

1.会社退職後無職で、退職後の所得収入のメド(目途)がない場合、任意継続より国保の方が保険料支払い総額は激安になる可能性が高い。
2.任意継続(会社の保険継続)を途中脱退して、国保に変更する裏技を使えばさらに保険料を安くできる場合(ケース)もある。