今回は、北海道にお住まいの40代会社員さんのプレミアムフライデーについてのメリット・デメリットなどのご意見をご紹介してみます。プレミアムフライデーキャンペーン失敗理由として挙げられている三点が、日本の普通の企業の実情を表していそうです。

現状プレミアムフライデーは全く浸透していない

北海道に住む40代会社員です。プレミアムフライデーが、出来た当初に、試しに早目に帰宅して同僚と飲みに行ったがそれっきり。会社の仕事が減る訳でもなく特にメリットはない。取引先で、懇意にしている人にも聞いたが「誰も話題にすらしない」そうで、ほぼ全く浸透していない。

プレミアムフライデーのメリット
プレミアムフライデーを意識して割引料金などを適用している飲食店は、わずかながらある

プレミアムフライデーのデメリット
採用している企業では、結局別日にその分の仕事が増えるのだろうし、月末の金曜など忙しいだけ。

プレミアムフライデーはセールや割引実施企業では有意義だった?

プレミアムフライデーが導入されたのが2017年の2月24日だったらしい。それから1年以上経ったが、開始当初は大々的にニュースにもなったものの、その後はほとんど扱われることもない。今や月末金曜日が、プレミアムフライデーであることすら忘れている、或いは知らない人が多数というのが現在の状況と言える。

ただ、プレミアムフライデーに合わせてセールや割引などを実施している企業などにとっては、経営上は一応好影響があったというのだから、全く無意味という訳でもなかったのだろう。

プレミアムフライデーキャンペーン失敗理由

一方、実際に15時退社などのプレミアムフライデーを実施出来ている参加企業は、結局大手などの大企業や有名企業である。結局大多数の労働者にとっては現実味のないキャンペーンであることは間違いない。つまりはっきり言えば、このプレミアムフライデーというキャンペーンは失敗だったということになる。

その失敗の理由として、まず中小企業などの実態を把握しないままで策定されたものであることが挙げられるだろう。つまり多くの企業においては、人員も足りず、仕事を減らす余裕もないということだ。自分達の得にならないことに乗れる程、儲かっている・余裕のある企業は少ないのが実際のところだろう。

次に挙げられるのが、実施日が月末の金曜日だということ。かなりの企業で仕事量がかなり増える日であり、実態を把握した上で出してきた政策とは思えない。机上の空論という言葉があるが、現実を無視した政策を経済団体や政府一丸となって出してきたことに、言葉は悪いがバカさ加減を感じさせる。

最後の理由として、そもそも国民が消費しなくなった原因が、一体どこにあるか把握していないのではないかということがある。このようなキャンペーンが実施されるのは、消費が滞っているせいなのは明らかである。プレミアムフライデーを作ることで、消費機会を作りたいのは理解出来る。但し政官財が認識すべきことは、国民が消費する余裕がなければ、いくら消費させようとしても無駄だということだ。

消費を増やすための政策は、消費する機会を与えることよりもまず、消費出来る経済状況を作り出すことが先決である。そうすれば、政府や財界が無理やり消費させようとしなくても、国民が自分達で勝手に消費し始めるだろう。