今回は、神奈川在住の20代後半派遣OLさんのプレミアムフライデーについてのご意見・ご感想をご紹介してみます。「プレミアムフライデーで早く帰れるのは一部の人だけ」とのご意見です。私が昔勤めていた企業も一応大企業でしたが、プレミアムフライデーというのはやっていませんでした。プレミアムフライデーは大企業の中でも一部のみ実施している施策なんでしょう。
某IT企業ではプレミアムフライデーの恩恵なし
私は20代後半の派遣OLです。住まいは神奈川ですが、東京都内の某IT企業で働いています。「プレミアムフライデー」というのは私たちの中ではほとんど冗談みたいなものになってしまっています。まるで幻のような存在であまり実感がありません。というのも、私のいる会社は正規雇用の社員は全員裁量労働制で、非正規雇用の社員は全員パートタイマーだからです。
我々の会社において正社員は年俸制の上、裁量労働制のため、金曜日だろうが土日だろうが度外視で成果だけを求められます。いつ働いても成果を出せば1年間の生活保障があるのです。逆に非正規の社員は曜日に関わらず時間が来たら仕事が残っていても半ば強制的にパソコンを片付けて帰る義務があるので、もちろんプレミアムフライデーの恩恵は受けられていません。
プレミアムフライデーのメリット
しかしながら、私とプライベートで付き合いのある多職種の人々にとってはこの1年間でかなりのメリットがあったようです。例えば、私のお付き合いしている相手は公務員だったのですが、政令指定都市のため率先してプレミアムフライデーに取り組んでいました。推進協議会から何かお達しがあったのかもしれません。おかげで金曜は早くからデートに出かけることができ、これはメリットだと感じました。
あるいは私の友人で、関ジャニ∞のファンの女の子で、美容サロンの店長を勤めている子は、金曜日は15時過ぎからお客さんがどっと増えるので忙しいと言っていました。しかしながら、やはり大好きな関ジャニ∞が宣伝していた広告の効果でしょうか。店長権限を活かし、「うちのサロンも月末の金曜日は最終受付時間を早くしましょう!」と会社に提案し、現在は立派なプレミアムフライデー導入企業となり、金曜日の夕方にコンサートなどに出かけています。
プレミアムフライデーの恩恵があるのは一部の大手企業で弱小企業はメリットなし
そうした一方で、私の勤め先では困ったことが起きています。NTTやパナソニックをはじめとした大手企業の一部部署が月末の金曜日の夕方になると連絡がつかなくなってしまうのです。私達としても連絡がつかないのは困りますし、向こうとしても重要な連絡を逃してしまうので機会損失になっているのではないでしょうか?こうしたデメリットを見るとプレミアムフライデーは失敗なのではないかと思ってしまいます。
IT企業やこれから成長していくベンチャーやスタートアップの企業にとって労働時間が削られてしまう、実働時間が少なくなってしまうのはただただ痛手ですし、大手の取引先がプレミアムフライデーを導入することによって、企業間交流時間も損失しています。そのしわ寄せが週明けの月曜日に溜まるのも困ったものです。
心地よい金曜日を過ごせているのは一部の大手企業や声をあげて取り組むことのできる人達のみで、私達のような弱小企業に勤める人間や非正規雇用の者にとっては無意味に労働時間を削られる厄介者になっているのが現状です。