今回は、匿名さんの「プレミアムフライデー導入失敗には政府と国民の間に価値観の相違がある?」というご意見をご紹介してみます。金曜日は、疲れ切っていて、外食や買い物なんかしないという意見には完全に同意します。私も会社員の時には、一週間が終わった時には疲れ切っていて、金曜日帰宅後から土日にかけて疲労困憊で、寝ていました。お金をいっぱい使うことが幸せではないというのもそのとおりだと思います。何が幸せかは人それぞれにあると思います。
金曜日は疲労のピークなので外食や買い物はしない
プレミアムフライデーは個人消費の拡大が狙いですが、私には月末の金曜日のほんの数時間の時短勤務で効果があるとは全然思えません。実施企業数はわかりませんが、このキャンペーンは推奨であって義務ではないので、企業だけではなく個人としても割合が低いと思います。確かに月曜日から木曜日は翌日の勤務を考えて早めに帰宅する事が多いですが、いくら翌日が休みでも一番疲れている金曜日に外食や買い物をする元気があるでしょうか?
さらに帰宅が午後6時から午後3時になっても、ひと月のたった一日で経済効果が望めるとは全く思えません。これが、例えば毎週金曜日なら定着率も上がりますし、少しは効果があるかもしれません。そして、この制度の駄目なところは月末の金曜日に設定しているところです。給料日の後なら、財布のひもが緩むだろうという安易な考えなんだと思いますが、例えば企業の経理部門は月末月初が一番忙しい時期なので、定時ですら無理なのに、午後3時で帰宅できる人はいません。
消費税・年金不安・価値観の変化によって個人消費は増えない
プレミアムフライデーは2017年の2月に始まったので、一年ちょっと経ちましたが、当初は大手スーパーなどもそれに合わせたセールをしていましたが、最近は話題にも上りません。そもそも個人消費の落ち込みの理由は、買い物の時間がないからではありません。私は最大の理由は消費税が5%から8%に上がった事だと思います。
やはり3%の違いは大きく、何を買っても割高感があるので、最近は本当に無駄遣いをしなくなりました。さらに年金の不安感も、個人消費が下がっている原因だと思います。高齢化が進み年金の受給額は下がっていきますし、消費を控えて貯金する人が増えているのは当然だと思います。
例えば、私の母親は70代ですが、自営業者の扶養だった為、年金額が月7万円だったと記憶しています。この金額では、持ち家があっても食べていくだけで精一杯です。このような状況を知れば、消費が減って、貯金が増えるのは当たり前の事ではないでしょうか?
さらに数年前に断捨離が流行して、持ち物を減らしてシンプルな生活をする人が増えました。私も去年かなり整理整頓をしたのですが、一度すっきりすると、また物で溢れた生活をする気がしません。最近の若い人はあまり物欲がない事で知られていますが、このように消費の落ち込みには意識の変化も大きいと思います。私たち国民の幸せは個人消費の金額で決まるわけではありません。政府はその事に気付くべきです。