今回は、東北地方にお住まいの50代男性会社員さんが、待遇の良さから、パワハラ、えこ贔屓、やっかみに耐えた体験談をご紹介してみます。パワハラの解決手段としては、我慢の限界が来て退職したそうです。入社当初は、優遇されていたようですが、要求される仕事レベルをクリアできない内に冷遇されるようになったようです。下記文章を読みますと、いまいちパワハラなのか?仕事の要求レベルが高いだけなのか?わからないケースです。まあ、本人がパワハラだと感じれば、パワハラなのでしょう。私は、仕事の指導をするのに、上司が怒る必要はないと思いますので、やっぱりパワハラだと思います。

転職後最初の内は社長に優遇される

50代男性会社員です。現在は、東北地方の違う会社に勤めていますが、今から20年ほど前に勤めていた甲信越地方の会社でのパワハラ経験について書きたいと思います。まず新社会人になってから、暫く勤めていた首都圏の会社はいわゆるブラック企業で、夜も昼も無く働かされていました。嫌気がさして辞めていく人や失踪する人を見ていましたが、体を壊し精神的にも少し病んでいたので思い切って辞めました。

次に転職した会社での出来事が、今で言うパワハラになりますが、ハローワーク主催の転職者対象のUターン説明会で、社長と面接をして採用するに至りました。Uターンとのことですので、地元にいずれは帰れると思い、きちんと仕事をこなして、一生懸命覚えようと頑張っていました。

社長も初めのうちは良く頑張っていると見ていたようで、周りには”よく努力をしている”と感心していたようですが、段々と私に対する要求が増していきクリアできないと厳しい言葉を浴びせるようになって行きました。因みにUターンということですが、その会社は私の地元に工場を建てたいということで、私を工場長として育てたかったようです。

なお、入社時の待遇は驚くほどよく、社宅完備で、しかも光熱費はタダ、それに加え、周りの部長や課長にはいい人材として触れ回っていたようで、それが逆に反感を買うことになりました。入社してから暫くして、歓迎会をしていただきましたが、その際に酒が入って何でもアリと思ったのでしょうが、部長から直に”お前は社長のお気に入りだから社宅も用意して貰えていいよな”とやっかみたっぷりに言われました。

会社の待遇の良さからパワハラに耐える

それに何人かも同調して完全に私はやっかまれていると感じることになりました。そんな中、社長は私の味方であると考えていたのですが、期待が大きかったのか要求するレベルも日に日に増していき、クリアできないと毎日のように叱責するようになりました。日に数回ならまだいいのですが、何十人といる皆の前で大声で怒られたりと正直毎日一度は逃げだしたいと考えるほどでした。

しまいには”期待外れだな”と捨て台詞を言われる始末で、とてもまともに仕事をしようと言う気にはなれませんでした。何度も辞めてしまおうかと考えましたが、そんな会社にもひとつだけ良い部分がありました。それは社長の考えを表したものですが、年収がものすごく高く県内では、企業番付で100番以内に入るほどの経営健全な会社でした。

社長の方針としては、会社の利益は積極的に社員に還元するとの考えから、ボーナスは年に2回、年度末には業績ボーナスも出て、私のような平社員でも年収は軽く600万円ほどに達していました。もちろん課長や部長クラスともなると年収は軽く1000万円越え、ボーナスは現金支給でしたが、封筒を横にすると立つほどの厚みでした。

周りの社員も不平不満を持っていて、いつ辞めようかと言っている社員もいましたが、やはりその給与の多さゆえ二の足を踏んでいる人が殆どでした。私に対するパワハラもありましたが、それ以外にも社内研修と称しては、土日の休みの日に研修を受けに行き、月曜日には普通に会社に出勤すると言う、飴とムチを遠慮なく使う会社でした。

我慢の限界が来て退職を告げる

その羽振りのいい状況も次第に陰りを見せた頃、急に工場を建てられなくなったと告げられましたが、その原因は景気の悪化では無くお前の成長が遅いせいだ、早く成長していれば景気のいい時に建てられたのに、と最大のイヤミを言われました。パワハラもここまで来るともうどうでもよくなり、今まで溜まっていた不満が一気に爆発し”分かりました、もう結構です、今月いっぱいで辞めさせていただきます”とその場で言いました。

正直、地元に帰れるという期待感から毎日のようなパワハラも我慢をしていましたが、もう我慢しなくていいと思った瞬間すごく楽になりました。今では地元の会社で働いていますが、どこの会社にもパワハラは存在するようで、”会社に勤めている以上付きまとわれるのは仕方がない”と思っています。ただ体や精神的に限界を感じたら、辞めることも正解だと思っています。おかしくなり働けなくなっても会社や社長は責任を取ってはくれませんから。