今回は、40代営業職さんが、吊るしあげミーティングなどのパワハラを受けた体験談をご紹介してみます。パワハラを解決した手段としては、年一回の役員提出用の書類に、チームメンバーで一致団結して、上司のパワハラ問題を書き込んで提出し、パワハラ上司を異動させたそうです。飛ばされてきたパワハラ上司を更に別の部署に異動させても、また、同じことをしそうなので、会社としては、本当は、このようなパワハラ上司には辞めてもらいたいのでしょうか?まあ、日本の会社は、そう簡単にはクビにはできないんでしょうね。
パワハラ上司が飛ばされてくる
東京の会社で営業職をしている40代の男性です。上司からのパワハラに毎日悩んでいました。私の所属する営業グループは、社内でも本流から外れた商品を扱っているため少人数で構成さています。メンバーは問題の上司を含めて5人しかおらず、フロアの隅で細々と活動していましたが、それ故に上司が自分の好き勝手に出来る環境にありました。
その上司は社内の別の部署から異動してきました。今までは社内でも主力商品を取り扱っている部署にいたのですが、他の社員の評判は悪くどうやら飛ばされてきたようです。本人はこの部署の立て直しを任されて来たと口にはしていましたが、内心気がついてはいたのでしょう。そのストレスを私たち部下に毎日ぶつけているように感じられました。
吊るしあげミーティング
問題はいくつもありますが、まず私たちを悩ませたのは営業の管理表です。とにかく管理したがるのですが、その報告書の内容が非常に面倒です。事細かな提案内容まで書かなければなりませんし、誤字脱字があるとそれを指摘してはネチネチと言ってきます。週に1度、その資料を使った報告会がありますので、その準備だけで遅くまで残業をするというのが毎週のことでした。
しかも、その報告会が最悪です。私たちは別名、吊るしあげミーティングと呼んでいましたが、毎週一人ターゲットにされて徹底的に詰められます。そして、私は年齢が一番上のためか、そのターゲットになりやすかったです。
場所は会議室ですが、密室で行われることで普段のデスクのときよりもパワハラ具合が増します。報告書の書き方から始まり、私の提案内容にケチをつけ、あげくお客さんにまったくマッチしていない商品に対して、売れていないのはお前が無能だからだと罵ってきます。
自信が、パワハラすることに慣れているのか、怒鳴るわけでも、あからさまな言葉で罵倒してくることはしないのですが、とにかく相手が傷つく言葉を口にします。何度、会議の会話を録音してやろうかと考えましたが、おそらく証拠不十分だったでしょう。ミーティングの吊るしあげ以外でも、持っていた書類が小さなミスや当人が理解できない内容であるので、説明が不足していると理由をつけて何度も差し戻しにしたりと仕事の邪魔でしかありません。
パワハラ上司を一致団結で追い出す
結果、勤務時間は延びていくのですが、残業の申請もそうそう簡単には通してくれず、暗にサービス残業を迫ってきます。とにかく、やりたい放題なので、私たちも精神がやられてしまうのではないかと考えて、その部署の上に属する上司にも相談に行きました。しかし、彼は根回しがうまく、既にその上司にも取り入っていますので、常にうやむやにされていました。そのころには、毎日本気で辞めたいと考えていましたが、年齢の問題もあるので、どうにか我慢している状態でした。
その状態は、その上司が異動したことにより解決しました。正確には、メンバー全員で結託して彼を異動に追い込んだのです。私の会社には、年に一度、自己申告書といって役員に提出する報告書があります。本来の使い方は、自分のキャリアについての振り返りや将来の目標を書いてアピールするものですが、そこの悩みの欄に上司に対する不満をビッシリと書き込んで訴えました。
それも前もって根回しをしておいて、メンバー全員どころか事務の人や他の関係部署の人も巻き込んで書いてもらいました。私たち以外の部署にも散々迷惑をかけてきた上司を擁護する声は、ほとんどなく根回しはあっさりとうまくいきました。都合の良いことにその上司にセクハラを受けた女性もいたので、彼女の証言はかなり効果があったでしょう。
結果、一種のデモのようになった上司に対する不満の訴えは会社の上層部も無視をできないレベルにまで高まりました。その申告書を提出して2カ月後、上司の異動が発表されました。私たちの悲願が達成された瞬間でした。