今回は、30代アルバイトさんが、意味不明な指示を出し、1日2時間ぐらい説教するパワハラ上司と闘った体験談をご紹介してみます。パワハラだけでなく、セクハラもあったとのことです。パワハラについて、同僚同士で結束し、社長への直訴メールを一斉送信したそうですが、特に何も変わらず、あきらめて退職したそうです。私は、現状の日本の人手不足や生産性の悪さは、日本のマネージャー(管理職)の質の悪さが原因であるような気がします。
サイト運営会社に雇われる
30代で職業は、パート・アルバイトです。住まいは、東京都です。私が遭遇したパワハラ体験は、以下文章になります。アルバイト応募の際によく確かめなかったのも悪いのですが、面接合格し実際に会社に行ってみたら、出会い系サイトの運営会社でした。
職種はプログラマーです。未経験可とあったので、応募しました。その当時は20代真ん中くらいです。大勢のサクラが働いていました。あとは画像修正班です。私は画像修正の人たちと同室でした。他に少し経験のあるプログラマが一人雇われていました。
上司は二人、ただの監督人で、私以外は全員男性でした。この会社はサイトの運営をしていたのですが、サイトそのものを自社で作ろうとして私ともう一人プログラマが雇われました。
仕事は10時に開始、7時には帰っていいはずですが、まず帰れません。忙しいのではありません。画像加工の人は毎日締め切りがありとても忙しいのですが、私たちプログラマはこれからサイトを作ろうとしており、青写真すらない状況でした。
パワハラ上司の説教が1日2時間
既存のWEBページの開発からやることになったのですが、毎日「これを知っているか?」と自分で仕入れてきた新しいWEB系の仕組みについて聞いてきます。ほとんど知っているものはなくて、それでもその仕組みをそのWEBに作れといわれます。
その仕組みについて0から調べ、それを構築しては、上司が動作確認、ミスを発見します。そして説教が始まります。最初は1日30分くらいだったのが、どんどん長くなり1日2時間にまでなりました。内容については、なんでこんな単純なことができないのか、ということをクドクドと言われ続けます。そしてこんなことも知らないのか、おまえたちは!おまえ呼ばわりもされていました。
まだ年齢いっていたとしても30歳くらいの上司だったのですが。もう一人のプログラマは週の半分も出社してこない(連絡も無し)の人でしたので、画像班から一人プログラマに入れられましたが、その人もプログラムは初心者なので、今度は2人で毎日説教を受けます。小さい部屋に画像班(男性4.5人)も一緒なので、その人たちにも説教は丸聞こえです。
唯一の息抜きは昼休みでした。朝が遅いので、昼休みは15時、16時からの1時間です。近所に上司2人を抜いた全員で毎日一緒に食べに行っていました。そこで上司二人の悪口大会です。画像班の人たちも声をそろえて、あの人たちは本当にひどいと言ってくれました。
パワハラ上司の指示は曖昧で意味不明
しばらくすると、私たちはタイピングもろくに出来ないと、毎日出勤してからの30分はEタイピングでタイピングの練習を全員ですることになりました。上司の一人がとくに、私たちのことを馬鹿にし、常に見下していました。職場は私語厳禁なので、しーんとしているのですが、上司2人は結構話していました。今になって思うと、彼らの仕事は何もなかったとしか思われません。
上司は仕事中に新しいネット技術を見つけては、それを実現しろと言ってきます。正直、指示もあいまいで、何をどうしたらいいのかわからず、こうだろうと思ってやったことが全て上司の思ったとおりのことではなく、それについて怒られるということが毎日になりました。
もう一人のプログラマと昼休みに相談しても、お互いに指示がよくわからず、かといってそれを聞ける雰囲気ではとてもないので(というかもう一度聞いたところで結局よくわからず、さらに「おまえたちはそんなこともわからないのか」と笑い半分あきれ半分に言われるだけなので聞いても無駄なのです)。
これはパワハラではなく、セクハラですが、私が生理痛で休んだとき、上司は「女はいいよな、腹が痛いって休めるんだからな」と言っていたそうです。次の日の昼に同僚から聞きました。画像班の人たちには常に同情されていましたし、夜もよく上司以外で飲みに行ってはうさを晴らしていました。
社長への直訴メール一斉送信
そして1ヶ月くらいたったときに、私たちの不満は頂点に達し、廊下やトイレに貼ってあることを実行しようということになりました。張り紙は、社長への直訴OK、メールアドレスが載っていました。何度も夜、安い飲み屋で相談し、ある夜同じ時刻にメールを一斉送信することにしました。
その翌日、さすがに上司のさらに上司、正社員を交えてのミーティングが仕事が終わってから開かれました。私は生理痛で休んだときのことを暴露しました。みんなの前で「女は腹が痛いって休めるんだからいいよな」と言っていたらしいですね、これはセクハラではないですか?と言っただけです。
みんなの責める雰囲気にその発言をした上司は涙ぐんでいました。他にも指示があいまいで毎日2時間も説教を受ける意味がわからないと伝え、上司2人に反省しますと言わせました。ミーティングは2時間ほどだったと思います。ただ残念なことに、次の日からもその2人は相変わらず上司でした。環境的には何も変わらず、私はしばらくして辞めました。
その後も退職者続出
そのあと、画像班もボロボロと辞めていったそうです。残っていた人に聞いたら、いつも説教たれていた上司は、HTMLの基礎も知らなかったとのこと。これには本当に驚きました。WEBのイロハも何もしらず、よくAjaxの仕組みを作れだのと言えたもんです。あきれ返って、それから笑えました。
体験としてはとても嫌なものでしたが、上司が悪人の分、同僚同士は結束が固かったのが救いです。