今回は、40代会社員さんが、きつい叱責をする先輩からミスを何度も怒られて恐怖に怯えて出勤したパワハラ体験談をご紹介してみます。勇気を出してアピールした(恐い上司に思わず言ってしまった言葉)結果、きつい叱責をする先輩と良好な関係を築くことができたそうです。本文が非常にユニークかつ面白い内容なので、ぜひ本文をお読みください。私は何回か笑ってしまいました。(笑)
パワハラを乗り越えた体験談
40代男性です。
新入社員で配属になった先での体験談です。旬の時期なので、ご参考になれば幸いです。
今ではコンプライアンスと言う概念が浸透しつつあるので、こんなケースは中々当たらないかも知れませんが、一昔前は酷いものでした。
毎日怒鳴られ、碌(ロク)に仕事を教えて貰えないにも関わらずミスをすると罵倒されました。
仕事は教えて貰うのではなく、見て学ぶもの、そんな風潮が当たり前だった頃の自分が受けたパワハラを乗り越えた体験談です。
現在は違う会社に勤めておりますが、大阪のあるホテルでのお話しです。
怖い上司
新入社員で毎日緊張しておりました。フロントに配属になり、勤務時間は17時から翌朝9時まででした。
3人体制なので、一晩一緒に居る相方は重要です。若い年代の先輩は優しくて楽しい人ばかりでしたが、1番年上の先輩が非常に仕事が出来、かつ厳しい人でした。
まず見かけからして無口で色が黒くて目が大きいので、その人に睨まれたら石になりそうなプレッシャーでした。
新入社員で研修期間ですからミスをします。それを何故なのか大声で厳しく問い詰められるのですが、こっちは緊張して上手く話せません。
きつい叱責
全否定され、説明するつもりで
「●●しました。」
などと言うと
「はぁ?●●しましたちゃうやろ!ボンクラ!」と、とてつもない勢いで全否定されました。
怒りが爆発するとゴミ箱を蹴る、溜息をついて机をバンバン叩く、穴あけパンチを投げるなどし、挙げ句の果てに
「もうええ!お前はもうフロントに立つな!」
と上司はフロントに行き、事務所に置いてきぼりにされました。
チェックインも混んでいますし、電話も鳴る中どうしたら良いか分からず、オロオロする事しか出来ない自分が嫌になり、自信を無くしました。
そう言った場面は毎回とは言いませんが、よくありました。
都市伝説
そんな時、他のもう1人の夜勤スタッフは、その上司が怖くて誰も自分のフォローをしてくれず、我関せずと黙々と仕事に励んでいました。
ある時、都市伝説めいた話を聞きました。事務所内の金庫が凹んでいるのは、その上司の怒りのキックによるものだと。
今ではそんなアホな、と突っ込めますが、当時は恐怖伝説が1つ増え怯えていました。
ある日の出来事
ある時、客室からの内線を取ると英語でまくし立てられました。そう、海外の女性からの電話です。焦りながら弱々しい声で何度も聞き直し、何とか部屋が暑いのだ、という事が分かりました。
しかし、説明出来る筈もなく出た言葉が
「…Are you hot ?」
向こうは何か大声を出し、ガチャ切りされました。
そしてすぐにフロントに怒鳴り込んできました。後で内容を聞くと冷や汗が雪崩の様に出ました。
どうやら「お前男が欲しいのか?」と言うニュアンスの事を言ってしまった様です。
対処に追われた後、怒り狂った例の上司から椅子が飛んできました。
今でこそコンプライアンスに引っかかるので、中々そんな事は出来ないだろうと思います。当時の自分の対処法をご紹介いたします。
恐怖に怯えて出勤
ミスは増え、毎回の様に繰り返される言葉の暴力に仕事に行くのが憂鬱でした。その上司の上司に相談した事もありましたが、教育の一環だとたしなめられました。
先輩も前述の通り自分に被害が及ばない様に我関せずです。
出勤前になるとお腹が痛くなりました。
食事も喉を通らず、ちょっとしたうつ病状態でした。
しかし、夜勤を休んで、次会った時の報復が怖くて休めませんでした。
無視されるかも、さらに怒鳴られるかもしれない恐怖に怯えて出勤していました。
そんな状態ではすぐに又ミスをします。
例の上司からの怒号がフラッシュバックされ何とか隠そうとしましたが、すぐに発覚し、余計に怒りが倍増されました。
そんな状態でも半年も経つと、何とか通常業務はこなせる様になりました。
しかし、いつ怒られるのかという怯えで精神的におかしくなっていたと思います。
また別の日の出来事
ある時、例の上司から
「団体予約は処理したんか?」
「例の電話はどうなった?」
と、いつもの恐怖の煽りを受けた時、
「分かってます!これとこれをやってから次の仕事をやる段取りです!」
と逆ギレ?してしまいました。
普段なら謝って、その煽りに手付かずになってしまっていましたが、追い込まれた人間は何をするか分かりませんね。
「生意気な!」とキレられるかと思いましたが、
「お、おお。分かってるんやったらええんや。」
と、上司は引き下がりました。
その一言が効いた様でした。
それからは嘘の様に仕事の煽りは減り、ミスをしてもたしなめられますが、以前のように怒り狂う事は無くなりました。
大切なのはアピールする勇気
今考えると信頼関係が無かったのが一番の問題だったのです。
モタモタしている、いつまでもミスをして成長が見えない、改善する努力が見えない。普段からコミュニケーションも取らないので、何を考えているのかが分からない状況では関係悪化はエスカレートしていく一方です。
大切なのはアピールする勇気でした。
それからは「あの資料作っときました」「次はあれやりますね」など、その場が円滑にまわる様に、一言添えてから出来る仕事を率先していきました。
その後も怒られる事はありましたが、夜勤明けでご飯を奢って貰える様になりました。
いつも辛いカレーだったので、勘弁して欲しかったですが、汗だくで頂きました。
今考えるとこれもコンプライアンスに引っかかりますね。
職場のコミュニケーションが取れていないと、良いサービスも提供出来ません。
勇気を出して言葉を発してみましょう。