今回は、40代会社員さんが、高圧的な口調で理不尽な指摘をするケアマネージャーから「強迫に近い言動を浴びせられたり」、「他部署の運営に口出しされたり」したパワハラ体験談をご紹介してみます。パワハラケアマネージャーと会社代表者を含めて3人で会議する等があり、その後、パワハラケアマネージャーの退職でパワハラは解決したそうです。パワハラを受ける理由は受けた者にはわからないそうです。
高圧的な口調で理不尽な指摘をするケアマネージャー
40代、会社員、関西地域。
私のパワハラ体験談は、勤務している福祉の職場で起こりました。通所介護と併設する居宅介護支援事業所。通所介護は、日中、高齢者に利用してもらう施設です。居宅介護支援事業所は高齢者がいろいろなサービスが利用できるようマネジメントするケアマネジャーという専門職がいる事業所です。
併設している通所介護に利用する高齢者だけを担当するわけではなく、いろいろな特徴のある事業所を紹介し利用できるようマネジメントします。力関係としては、高齢者が中心にいて、ケアマネジャーを含むいろいろなサービス事業所が高齢者を取り囲むように輪になって支える・・・というのが介護保険制度のイメージです。
しかし、私が通所介護職員だったとき、いろいろなサービスの上に高齢者とケアマネジャーが立ち、他のサービス事業所に指示するというイメージを持ったケアマネジャーがいました。そのケアマネジャーはある時を境に、何が面白くないのか、家庭環境でストレスがたまっているのか・・・原因はいろいろあるのですが、通所介護職員に対して高圧的な口調で、理不尽な指摘をするようになりました。
ケアマネージャーのパワハラ
当時、署長をしていた私は、毎日毎日「○○さんの言葉遣いが悪い」「△△さんは家族の受けが悪いから、送迎に出さないで」などなど、通所介護の職員でもないのに通所介護に対して指摘がありました。それは職員だけでなく、運営についても口出しをされるようになりました。
「一日の職員数が多いのではないですか」「◎◎事業所のようなことを実施しないと生き残れない」などと、通所介護職員が考えて高齢者のために工夫してきていることを認めるどころか、否定ばかりするようになり、それを職員も聞いているため覇気もやる気もなくなり、そのケアマネジャーの顔色をうかがいながら、利用者ケアをするようになりました。
口を開けば、言葉遣いや品格を指摘されるので、しだいに声掛けも小さくなります。覇気もないので、明るさも消えていきます。それでも、原因が自分にあるとは思わないケアマネジャーは「暗い」「元気がない」「声が小さい」という始末・・・。さらには、「こんなことばかりしていては、紹介できない」などと強迫に近い言動を浴びせられました。
耳が聞こえなくなる
それが2年ぐらい続くと、当然、ストレスがたまり、そのケアマネジャーに話しかけられるだけで、心身が恐怖で震えて、突然耳が聞こえなくなる、会社に近づくと吐き気と頭痛がひどくなるというような症状が出てきました。
部下を守るため、所長である私がその高圧的な態度のケアマネジャーからの苦情を受けていましたが、限界でした。そして、そのケアマネジャーと、ある利用者の近況について話し合う年1回の会議でのこと、2人きりで話をすると心身はやはり震えてくるため抑えるのに必死で、突発性難聴?で音が聞こえにくくなったので必死に聞こうとしていました。
ケアマネジャーと会社代表者を含めて3人で会議
しかし、ケアマネジャーの冷たい感情のない声を聴くとどんどんその症状は増すばかり、威圧的な口調にも耳をふさぎそうになったとき、会社の代表者が突然、部屋に入ってきました。後で聞いた話によると、私のことを心配した部下が、ケアマネジャーと私との関係を、通所介護の所長と他の職員に対する態度が全く違っていて所長の様子がおかしいと、代表者に伝えたらしいのです。
代表者は、通所介護と居宅介護支援事業所の件数が増えないことを話し合いたいと伝え、その場で会議が終わるのを見守っていました。というより、そのケアマネジャーの私に対する態度・口調を観察していたようです。
会議後、3人で話合うことになりましたが、運営のことは口実で、ケアマネジャーがなぜ通所介護を目の敵にするのかを探りをいれていました。そのうち、「いずれ◎◎ケアマネジャーには、会社の役員になってもらおうと考えている」と代表者が話をもちかけると、「子供の成長を見守りたいので、役員会など出られない」「役員を引き受けるつもりはありません」と即答。
「役員でないなら、他部署の運営について口出ししてはならない」と一喝。するとまだ言い訳をされる。「通所介護や会社のことを思って指摘している」と自分の部署で20代の新人が次々と辞めていくことを棚に上げて、矛先を通所介護に向ける始末。
「他の通所介護は、職員みんなでいろいろなアイデアを出して工夫して、ケアマネジャーの要望に応えている」と他の施設と比べられたため、今まで職員みんなでアイデアを出して工夫して高齢者や家族の要望に応えられるよう動いてきたが、このケアマネジャーは自分の思うとおりになる通所介護が欲しいのだと思った瞬間、先ほどの役員辞退の理由についても納得いかなかったので、「今まで会社の方針にあった私が思う通所介護を作るように職員みんなで作り上げてきました。しかし、◎◎ケアマネジャーが思う通所介護は私にはできません。◎◎ケアマネジャーが作ってください。私は辞めます」と言い放ちました。
しかし、ケアマネジャーは『通所介護は私が引き受けます』ということはせず、沈黙していました。代表者は、もちろん引き留めくれました。その状態でいったん解散となったのですが、その夜すぐに退職願を書き、鞄に忍ばせていました。
ケアマネジャーの退職でパワハラは解決
翌日、ケアマネジャーは特に何も言ってきませんでした。その2年後、部下を連れて会社を辞め、自ら居宅介護支援事業所を立ち上げました。ケアマネジャーの退職でパワハラは解決した・・・と言えます。なぜ私が標的になったのか・・・考えてみるとそのケアマネジャーは、「資格ありき」で人を見ていました。
介護福祉士や社会福祉士、看護師などの国家資格・国家免許はすごい!。でもホームヘルパーなどの民間資格や無資格は何のメリットにもならない、という線引きをされていました。
その原因がわかると、代表者からは、「あなたは20年以上もの経験がある。その経験が一番の強み。資格はそれを助けるおまけ。鬼に金棒の金棒みたいなものです。私はあなたの経験に魅力を感じ採用しているのです」と言われました。
ケアマネジャーは公的資格ではありますが、国家資格ではありません。そういえば◎◎ケアマネジャーは点々と職業をうつり、やっとケアマネジャーで10年と落ち着いたところでした。あれは嫉妬からくるパワハラだったのでしょうか。