今回は、元アルバイトさんが、パワハラ上司から「重い箱を運ばされたり」、「一人だけきつい雪かきの仕事をさせられたり」、「一人だけ説教されたり」したパワハラ体験談をご紹介してみます。バイトを辞めると言うとパワハラ上司から辞めないように説得されたり、妙に優しくされたりするようになったそうです。大切なのはパワハラを受けた時に我慢せず意見をハキハキ言うことだそうです。
昔のパワハラ
私は北海道に住む40代で、現在は在宅ワーカーをしています。
私がパワハラを受けたのは、20代の頃でした。
当時はまだパワハラという言葉がなかったのですが、今振り返ればあれがパワハラだったのだと思います。
当時、私はアルバイトでレンタルビデオ店に勤めていました。
映画鑑賞が趣味の私にとってこれ以上ないほどのバイト先でした。
支店長にもかなり良くしてもらい、正社員にという話も出ていたんです。
しかし、その頃から上司によるパワハラが始まったんです。
一人だけきつい仕事を回される
なぜか私にだけきつい仕事が回されるようになりました。
ビデオやDVDが入った箱はかなり重たくて、運ぶのも大変なんです。
いつもは男性のバイトさんがしてくれるのですが、上司の命令で私一人で運ぶ事になりました。
バイト仲間が手伝ってくれた事もあったのですが、見つかって結果的には私だけが怒られるという事に発展したので、それからはバイト仲間も手伝ってはくれませんでした。
そして、一番辛かったのは冬です。雪が降ると私にだけ雪かきが任されました。
お客様の為と思えば仕方がない事なのですが、やはり吹雪の日などはかなり辛くて、手袋を付けていても真っ赤になってしまうんです。
でも、もうすぐ正社員になれると思って頑張っていたんです。しかし、その上司によるパワハラはだんだんエスカレートしていきました。
休日でも忙しい時には、店に来るように連絡がくるし、少しでも作業が遅れると私だけ説教されるという事が度々あったんです。
店を辞めることを決意
だんだん嫌がらせされているような気持ちになってしまって、思いきってバイト仲間に相談すると、意外と答えは簡単に分かりました。
どうやら、正社員候補はもう一人いたらしく、その人は上司のお気に入りだったそうです。
その為、私を正社員にという支店長の言葉を聞いて焦ったんだと思うんです。
理由を知り、かなり脱力しました。
今までは、自分の何がいけなかったんだろうと悩んだり、落ち込んだりしたのですが、理由を知ったら急にバカバカしくなって店をやめる事にしました。
それまでは少しでも上司に認められようと頑張ったのですが、そんな事する必要がなかったんだと思いました。ところが、店をやめる事を伝えると、急に上司が慌て始めたんです。
説得される
どうやら、上司が贔屓にしている女性もやめる事を決意したそうです。
とても映画好きな人で、私とも話が合っていたので驚きました。
詳しい理由は聞きませんでしたが、周りの噂話によると、上司によるセクハラだったそうです。
私までが辞めると言い出したので、上司はかなり焦ったみたいです。
でも、正直に言えば、説得されても辞めるつもりでいたんです。
しかし、あまりにも頼み込まれてしまったので、私は次のアルバイト先が見つかるまでという条件を突きつけて、バイトを続ける事にしました。
意見をハキハキ言えるようになった
よほど辞められた事がショックだったのか、それからというもの、逆に妙に優しくされるようになりました。
それから新しいバイトの子が決まるまでの三か月間は、今までで一番楽しい時間になりました。
もしも以前の私だったら、上司による説得に、すぐに負けてしまったかもしれません。
ある意味、意見をハキハキ言えるようになったのも、この上司のおかげかもしれません。
確かにパワハラは許されない事なのですが、そのパワハラを跳ねのける強さも必要なのかもしれません。
上司だからといって、誰もが仕事が出来る訳でもありませんし、言いなりにならなければならないという訳でもありません。
大切なのは、パワハラを受けた時に我慢する事はないという事です。
今思い返しても悔しく思うのは、なぜあれだけ辛かったのに支店長に相談しなかったのかという事です。
相談していれば、何かが変わったかも知れないと、今でも思います。