今回は、30代派遣社員さんが、パワハラ上司から「男性社員の下着の洗濯をさせられたり」、「利用すると言われたり」、「大勢の前で怒鳴られたり」、「会社を辞めさせられたり」したパワハラ体験談をご紹介してみます。裁判を起こしたそうですが、完全敗訴となってしまったそうです。大手の建設会社で洗濯を事務職に頼むところなんてあるんですかね?私が勤めたことある大企業では、作業着の洗濯は各自のお家で各自がやってました(当然下着も)。建設業界はなんとなくブラックなイメージはありますが。
加害者はパワハラだと思っていない
神奈川県在住の30代の派遣社員です。
以前勤務をしていた大手の建設会社でパワハラを受けていました。
直接的な加害者は自分がやっていることをパワハラだと思っていなかった、ということが一番の問題だと思います。
パワハラだと思っていないから同じことを繰り返し、被害者がどんどん増えるという状況を作っています。
大手の会社だったので、ハラスメントの相談窓口がありました。
そこに通報をしたところ、調査もせず、詳しい話も聞かず、うちの社員がそんなことをするはずがない、勝手に話を作っているだろ、と電話口で怒鳴られました。
この怒鳴るという行為もパワハラだと思います。
パワハラがあるのに、会社自体でその事実をなかったことにしているんだな、と思いました。
男性社員の作業服(下着)の洗濯も仕事なの?
実際に受けたパワハラはいくつもありますが、中でもきつかったのが男性社員の作業服の洗濯をするということでした。
1日に何度も着替える人もいて、同じ人の作業服のセットが3つも入っていることもありました。
何故内勤なのにそんなに着替える必要があるのか、不思議に思ったくらいです。
しかも洗濯をして、乾燥機がある部屋に干し、乾いたらたたんで各自のロッカーに入れておく、ということまでが仕事になっていました。
事務職なのに、何故洗濯までしなければいけなかったのか、当時は全く分かりませんでした。
段々状況は酷くなっていき、タオルが入れられていたり、靴下が入れられていることもありました。
そして、ついに下着まで入るようになったのです。
これは本当に苦痛でした。
利用すると言われる
他にも仕事はあるのに、所属をしていた社員の数も30人ぐらいだったので、一連の洗濯作業だけで2時間ぐらい取られたこともありました。
他の仕事にも支障をきたすようになったのです。
そこで、パワハラ加害者の上司に相談したところ、「みんな大変なので、洗濯ぐらいやってくれてもいいんじゃないか」と言われたのです。
そして、たまたま夕礼の時に居合わせた人から聞いたのですが、「面倒なことがあったら全部○○さん(私)にやってもらいましょう。どんどん○○さんを利用しましょう」と言っていたそうです。
利用をする、というその言葉。
酷いと思いました。
派遣会社と上司に相談
結局、その時は下着を入れるということは絶対禁止、ということになったのですが、その後も下着が洗濯物に入っていることは続きました。
何度言っても改善されず、派遣会社に相談をしても苦情だと認めてもらえませんでした。
派遣会社の営業担当は「それは大変ですね、頑張ってください。」という言葉で済ませていました。
問題にはしたくはなかったのでしょう。
会社の窓口もなかったことにしたい、派遣会社もパワハラを深刻に考えていないということだったので、上司に直接訴えました。
それが気に入らなかったようで自分の思い通りに動かないヤツは人ではない、と怒鳴ったのです。
そして「態度が悪い、今すぐに辞めろ!」とまで言われました。
大勢の社員がいる前でこんな理不尽なことがあり、それから怖くて何もできなくなりました。
自己都合退職扱いにされる
その後、パワハラが原因で体調を崩すようになったのですが、辞めたら負けだという思いもあり、通院をしながら通勤をしていました。
しかし、パワハラの加害者はさらに攻撃をしてきたのです。
派遣契約の更新をしたばかりなのに、「勤務態度が非常に悪い」ということを派遣会社に伝え、契約を切られることになりました。
派遣会社も何故そんなことになったのか一切聞いて来ないままで、失業保険受給のための書類を作成するためにどうしても必要だから、形式的なものだけど退職届を出してくれ、と言ってきました。
その結果、自己都合退職扱いにされてしまい、退職をすることになってしまいました。
これに不満を感じたので裁判を起こしたのですが、裁判所の決定は「嫌なら辞めればいいのに辞めなかったということはパワハラがなかったということだ」ということでした。
完全敗訴となってしまい、今でも心に傷を抱えたままです。