今回は、48歳会社員さんが、部長から、「プロセスを全く無視したやり方を押し付けられたり」、「時間効率化だけを求められたり」、「部下の管理がなってないと言われたり」したパワハラ体験談をご紹介してみます。パワハラの解決方法としては、部下と一緒に転職したそうです。パワハラをしていた部長は、その後、飛ばされて一般社員扱いでかなりきつい仕事をしているとのことです。

プロセスを全く無視したやり方を押し付けてくる部長

横浜で暮らしている48歳会社員で、東京都内の会社に勤務しています。

勤務は今はIT系の会社に転職しているのですが、前に勤めていた会社で上司からパワハラを受けていました。

当時はシステムエンジニアの仕事をしており、課長として働いていました。

パワハラを受けたのは、当時の部長からです。

仕事の成果を性急に求めて来るタイプの上司で、プロセスを全く無視したやり方を押し付けてくるのです。

時間効率化ばかり求める部長

普段、私達の仕事の進め方は、営業マンが探してきた案件の内容をしっかりとヒアリングして、顧客の要望に応えるシステムを作りあげることです。

そのためには、顧客の課題をきちんと把握して理解しておく必要があるのです。

それができてこそ、次のステップとなるシステム仕様を定義して、設計に入ることができるのです。

そのためには、ヒアリングや課題抽出に時間を費やす必要があるのです。

しかし、部長はエンジニアの経験がない事務系の出身。

時間効率化ばかり求めてきて、「早く仕事を決めろ!」とばかり求めてくるのです。

部長に抵抗

そして、生真面目で気の弱い私の部下さえも精神的に追い込むのが、彼の悪い特徴でした。

さすがに私も耐えきれず、「私の部下を直接しからずに、まず、私に言ってください。」と抵抗したのです。

そうすると、「お前の管理がしっかりしていないからダラダラと時間だけが過ぎて行くんだ!」との訳の分からない屁理屈で切り返されたのです。

部長の嫌がらせ

これを契機に、部長の復讐劇が始まったのです。

朝早くから打ち合わせをせざるを得ない時は「能力のない人間は朝から無駄な時間を使ってるな。」という嫌み的な発言をしてきましたし、夜早く帰ろうとすると、「仕事の目処がたっていないのに、よくかえれるな。」という言葉を発します。

私だけに言うのであれば、まだ我慢できるのですが、部下にも言ってきます。

「お前らもアイツのようになるなよ。能力のないやつばかり揃いやがって。」

決して無能な部下達ではありません。

エンジニアらしく、コツコツと頑張っている人間ばかりです。

そのうちに1人、2人と精神的に追い込まれて、休職する者や転職する部下も出て来ました。

「お前の管理がなっていないから、こうなるんだ!」

これが部長の許せない発言でした。

転職を検討

辞めていく部下からは、水面下で相談をうけていました。

「課長すみません。私、あの部長の顔を見るのも嫌で、気がおかしくなりそうです。転職を考えています。」

この事を告げられた時は、一旦、引き留めようとしたのですが、ここまで追い詰められている部下が出て来たのは、確かに部長が原因でもありますが、私のマネジメントの力不足でもあったと思います。

せめて、部下の新しい人生を笑顔で見送ることがせめてもの罪滅ぼし。

このようなことが2度続き、さらに部長のパワハラがエスカレートしたのです。

この時に私もついに転職を考え始めていました。

社内のコンプライアンス部門に相談をしようとも考えましたが、性急な改善も望めず。

せめて、残っていた部下とやりかけていた仕事を完了するまでは、辞めることができなかったのですが、その仕事を終えてから、転職して今のIT系の企業に移ったのです。

この時は幸いにも、部下も併せて転職することができたので、彼らを見捨てることなく移れました。

部長の末路

その後、前の会社の同期とは、コネクションを維持していたので、あの部長の末路を聞きました。

僅か2年のあいまに私達だけではなく、他の社員も辞めていったようで、部長のパワハラが訴えられたのです。

会社側も部長のパワハラのことを把握できていなかったので、かなり慌てていたようですが、結局、この部長は降格処分となり、全く関係のない会社に社外出向になったとのことでした。

しかし、因果応報なもので、社外出向した会社は、私が転職した会社の下請け的な会社でもあり、あの部長と再開しました。

すると、一般社員扱いで、上からかなりきつい仕事をやらされていたのです。

複雑な気持ちでしたが、身から出た錆にしか写りませんでした。