今回は、元会社員さんが、パワハラ上司から「1.5倍の仕事を押し付けられたり」、「嫌みを言われたり」したパワハラ体験談をご紹介してみます。パワハラ対策として、産業医・人事部・部署のトップなどに相談し、部署異動を希望したそうです。部署異動できたそうですが、会社を愛せなくて、結局転職したとのことです。パワハラを受けたら、主張することで周囲の理解を深めるのが良いとのことです。

上司のストレス解消のためにパワハラを受ける

30代の女性、現在は在宅で扶養内の仕事をしている見かけは主婦です。愛知県在住です。新卒で入った事務の仕事でパワハラを受けていました。

問題なのは、部長の男性と課長の男性です。いわゆるプロパーと呼ばれる内部からのたたき上げの事務で、働いていた企業では系列会社からの出向者もいました。系列会社の出向者は3~5年で会社に戻っていき部長職やそれ以上の職に在籍します。

ちょっと複雑で少人数の事務系の仕事です。プロパーの2人の男性も複雑な環境下でストレスが溜まっていたのは確かだと思います。系列会社の出向者の方が圧倒的に給料はいいようでした。

そして、自分たちよりいい役職にいる。でも数年しかいないから仕事に関しては知識がそこまでなく、やる気のない人も多いからです。そのストレスのはけ口は新卒の事務である女性の私へ向かっていました。

課長は仕事しないが文句だけ言う

与えられる仕事は、新卒、3年目の女性の先輩事務が一番多く、安い給料の人が一番働いている計算です。雑用で忙しいならわかりますが、専用ソフトを使ったり、セキュリティが必要なデータを取り扱ったりもして、専門知識が必要な仕事もたくさんでした。

みんなで仕事を分け合うのではなく、担当制。そして女性は来客時のお茶出し、電話対応、窓口対応と雑用も担当するので負担がかかります。その中でも担当の仕事を締切までにこなしていかなくてはいけません。

ミスをすると、チッと舌打ちされたり、小声で「辞めればいいのに」と言われました。

課長の男性は、自分担当の仕事も「やっといて」と私がやるように言い、私がやった仕事内容が正しいか確認をして印鑑を押すだけ。労力から言うと私がその人の仕事までやらなくてはいけない計算に。結局、1.5人分の仕事内容をこなしていたので、土曜日や日曜日にも出勤せざるを得ません。

変な体制の職場

実は、課長の男性が土曜日出勤の時(1ヶ月に2回ほど出勤があるシフト制)、フレックスタイムを取っていたので、ギリギリの時間帯に来て夕方まで残っていて、午後にはおやつ休憩でゆったり過ごしているのを知っていたので私も同じように出勤しようとしました。

すると、朝の時間、8時30分に窓口に人がいないのは問題だと言われます。日曜日出勤に至っては、上司が出勤していないのなら仕事がどれだけ残っていてもやめてくれと言われます。普通は上司は監督責任があるのだから、仕事が滞っているのなら休日出勤もするのが管理職手当のはずなのに……。

実は、変な体制の職場だからなのか、私の前にもうつ病になって休職した女性職員は多く、心優しい男性の職員も休職した人は多い場所でした。私が問題だと思っていた部長、課長の男性が上司でうつ病や精神病を発症した人もいました。

部署異動を希望

3年目の女性の先輩社員が結婚退職をするタイミングで、産業医に相談。部署異動を希望しました。同じタイミングで人事部にも相談。

うつ病で休職、退職した女性職員がいたので、人事部も部長と課長には困っていて、上司の心得のセミナーを受けさせることに。

事務のトップにも訴え、言葉での精神的な攻撃があったことを話しました。

ただ、相手は「仕事をする上での教育だった、ごめんな」と言い、その後で「おれ、そんなこと言ったっけ?証拠ないだろ」と新卒の小娘と思って半分バカにした態度で言ってきます。

相手は結局のところ、中身は変わっていなかったわけです。

結局転職

部署異動をしても、少人数の仕事だったので他の部と仕事がからむことがあり、あからさまに全体で協力していかなくてはいけない仕事の時に「用事があるから出れない」と欠席されたり、「部署から人を出せない」とありえないことを言われたりしました。

でも、そのまま同じ部署にいつづけたら、自分の心が壊れてしまったと思います。結局、職場を愛せなくて退職しました。

転職した先では、上司は「印を押した時点で私の責任なので」と紳士的な対応で、ストレスなく仕事ができました。パワハラを受けた職場では、長期休暇明けの仕事に行くのがとにかく憂鬱だったのですが、職場次第で毎日が全然違うんだと思うほどでした。