今回は、元学習塾事務員さんが、「仕事量を減らされたり」、「みんなの前で怒鳴られたり」、「自主退職を促されたり」したパワハラ体験談をご紹介してみます。パワハラ改善策は転職または異動が最良策とのことです。理由としては、一度上司に植え付けられてしまった感情は消えることはなく、どんなに改善してもどんなに仕事で成果をあげようと上司本人が一度嫌いだと感じてしまえば、それまでだからだそうです。

仕事量を減らすように依頼

私は現在32歳で育児休暇中で神奈川に住んでいる主婦です。私が22歳の時に体験したパワハラについて参考になればと思います。

22歳の時、私は山梨で学習塾の事務員として働いていました。上司からパワハラを受けるようになったきっかけは仕事量についての相談をしたことからです。当時仕事量が追い付かず、いっぱいいっぱいになっていた私は上司に相談し、仕事量を減らしていただくようにお願いしました。

その際は上司も納得してくださったのですが、その後自分ばかりが仕事量を減らしてもらうなどわがままであったと反省し、仕事量についてはやはり減らさずそのままでお願いいたしました。しかし、その際の言い方がよい印象を受けなかったようで、わがままだという印象からパワハラを受けるようになりました。

自主退職を促される

パワハラの内容としては仕事をさせないよう徐々に私の仕事量を減らし、仕事をしていない人間がいると職員全員の前で話し、全員の前で怒る、ほかの事務員が犯したミスは見逃し、私に対してのミスはどんな小さなものでも徹底して怒鳴るなどです。一番つらかったことは上司に別室に呼び出され、自主退職を促されたことです。

その際に私のことは学習塾に通う子供の保護者や同じ職場で働く職員から苦情が出ていて、大勢の人間が私のことを嫌っている。私はこの学習塾には合わないので、違う職場がよいのではといわれました。私の上司は人事権を持っていたため、それは解雇かと伺ったところ、そうとはいっていないといわれました。

精神的に追い詰められていた私は帰らせてほしいと伝えると、上司の直下にあたるリーダーに呼び出されました。私の解雇という言葉が気に入らなかったようで、上司に対し、少しでもがんばりますという明るい言葉が出れば、続けさせたのに、帰らせてください。というこの言い方はどうかと思うと言われました。

リーダーは社会人としてよくないといいました。私は自分の自分勝手な行動で迷惑をかけたことを反省し、謝罪しました。そして至らないこともあると思うが続けさせてほしいと伝えると、上司からはこれは警告だ、今後こういったことは許されないといわれました。最後に上司の帰り際に本当に申し訳なかったと謝罪したところ、こういった会社はほかにない、がんばって仕事を続けなさいという言葉をもらいました。

しかし、その3日後、私は解雇されました。

自己改善

確かにそれまでの私は同じ職場の人々に迷惑をかけていたと思います。ミスは許されないというプレッシャーから協調性を欠き、周囲の人間に気を遣わせ、仕事のミスも連発していたことは確かです。ただ、うそをついてまで解雇される必要はなかったと今でも感じています。後々同じ職場の人間から聞いた話ですが、確かに私は周囲に気を遣わせていたが、迷惑だと思ったことは1度もなく、むしろ心配されていた。

保護者から私に対して苦情が届いた例は一度もなく、大勢の人が私のことを嫌っているというのは周りからは聞いてはいないといわれました。本当にショックであったことを覚えています。その後、仕事を解雇されましたが、源泉徴収票が届かないことに不信感も覚えました。

その後、私はうつ病を患いました。病院に通いながら自分の何が周囲に気を遣わせてしまったのか、協調性を欠いた行動だったのか原因を突き止め、見直すことにしました。

そして、周囲に負けないようにパソコンと簿記の資格をとり、意見が伝わりずらいといわれていたので自分の話し方を改善するようにしました。そして解雇から2年経った後、勤めていた学習塾よりも一部上場企業である大手の会社に入り、4年半勤務しました。その職場で今の夫と出会い、現在の神奈川で暮らしています。

パワハラ改善策は転職または異動が最良策

パワハラに対しての改善策についてですが、私は転職もしくは異動が一番よい方法だと思います。それは一度上司に植え付けられてしまった感情は消えることはないからです。どんなに改善してもどんなに仕事で成果をあげようと上司本人が一度嫌いだと感じてしまえば、それまでだと思います。

ただし、転職先・異動先では自分が体験したことを糧に自分の改善点を見直し、もっと仕事ができるよう向上することもできます。今では私自身上司を見返すことができたと思っています。もしパワハラを受けている人がいたら我慢せず、周囲に相談するようにしてみることをお勧めします。