今回は、元OLさんが、権力のあるパワハラ部長から受けたパワハラ体験談をご紹介してみます。上司のパワハラには、耐える必要が無いそうです。パワハラ解決手段としては、上司よりも上位役職者と仲良くなれば自然とパワハラはなくなっていくそうです。上位役職者と仲良くなる方法としては、会社を改善して良くしたいという意見を上位役職者に伝えてアピールすることだそうです。

権力のあるパワハラ部長

こんにちは。30代の主婦です。私は結婚するまではOLをしていました。

中小企業が都会の一等地に新しく事務所を構え、そこでデザイナーをしていた頃の話です。

新しい事務所は10人ほどのメンバーで、立ち上げから始めました。社長は常に本社勤務のため、時々事務所に来る程度、事務所には所長・部長・課長・営業の数人・デザイナーの先輩、そして、私のメンバーでした。

当時、私が一番年下で、女性はデザイナーの先輩と私のみ。ありがたくも可愛がられることが多かったのですが、問題は部長!

彼は本社と事務所含めてトップを誇る営業成績。しかも社長に媚びを売るのが上手い。そのため、社長は部長に絶対の信頼を置き、所長は部長に従うばかり、部下である営業さんたちも何も文句が言えない、部長のいいなりのような構図が出来上がっていました。

パワハラ部長の電話対応への注意

この部長、「自分は営業トップで会社を支えている」と常に口に、だれも逆らえない雰囲気を出していました。強い人はどんどん強くなる。次第に部長のパワハラが醜くなっていきました。もちろんそれは私にも降ってきたのです…。

日々、何度もあったのは、電話対応の注意。

事務所内の電話は私がほぼ全てとらなければいけませんでした。みんな事務所にいる時でも、私が緊急の仕事が入っていても、誰もとってくれません。

仕方なく私は電話応対係。事務経験もありますので、電話マナーや取引先とのやりとりはわかっています。新人とは違います。会社内全員がそれを知っています。

それなのに、部長。電話があった度に私を大声で呼びつけるのです!

なんてことない内容の電話を終え、受話器を置いた瞬間、「○○ー!!(私の名前)」と部長。私は立ち上がって部長のデスクへ。

部長:「”お世話になっております”言ったか?」

私:「はい、言いました。」

部長:「俺は聞こえなかったぞ!」

私:「・・・。」

俺は聞こえなかった、と…。いや、お前、寝てたやん!!

こんな、理不尽な呼びつけと注意が一日に何度もあるのです。

パワハラ部長の説教は無駄な時間

私が返事をしなければ、さらにわーわー叫んで職場の空気が悪くなります。

もちろん周りは影では、私のことを気遣ってくれますが、表立って部長に物申す人はおらず、私は部長を苛立たせないために静かに対応するばかりでした。

この無駄な時間のせいで、私の担当業務が進まず残業も増えていきました。

自分が悪いことも気づかずに部長は私に一言。

「給料分は働かないとな!制作いっぱいしろよ。」

彼さえいなければ、会社が私に残業代を余分に払う必要もなければ私も早く帰れるので、ストレス減るのですが…。イラッとした感情を抑え日々夜まで仕事をするのでした…。

パワハラ部長のせいで若手営業マンが退職を決意

そんな中、ひとりの若手営業マンが退職を決意。

部長の下で働きたくない、さらには従うばかりの先輩たちにもうんざりだ、と。

彼は営業を教えてやると部長に散々飲みに連れまわされていたのに、肝心な手法は教えてもらえなかったのです。

部長は皆ライバルだからと誰かを教育する気はさらさらない人でした。さらには職場で「俺が教えたのになぜミスをする!」とミスを押し付けられる始末。

このまま頑張って昇進したところで、社長も部長に惚れこんでいるようでは何も変えられない。だったら、もっと大きな企業に早めに転職した方がいい。若手営業マンは私に本心を話し、表向きは円満に退社していきました。

パワハラ部長と闘うことを決意

「あの彼が一歩を踏み出したのだから私も何かしなければ!」私は背中を押された気がしました。私は退職ではなく戦うことにしました!

やったこと、まず初めは所長に訴える。

所長に「部長のパワハラが問題で退職した人も出た。これはもう問題なので、所長から注意してください。」とお願いしました。

所長は部長の上司にあたるので、それで一件落着…かと思いきや、「いや、僕が言ってもきかないんだよ…」と私のお願いをやんわり断る所長。期待した私がバカでした!

事務所内に助けを求めるのはもう無理な状態でした。

それもそうです。若手はすでに退社、有能な人は部長にいいなりになりつつも裏では、見切りをつけようと異動願いを出したり、転職先を探している状況。

私もさっさと部長から離れた方がいいのでは…と思うようになりましたが、デザインの仕事自体は好きでしたので、彼のせいで退職や担当変更はしたくありませんでした。

社長を味方につけパワハラを解決

そこで思いついたのが、これです。

一番権力のある人を味方につける!!

そう、一番強いのは社長です。

事務所には、デザイナーが先輩と私だけ。目立つポジションのおかげで社長にとっては目立つ存在ではありました。

そこで、社長が事務所に来た時には、「ここのデザインは私が支えています!」アピール。

さらには「新しい事務所の改善担当やります!」と申し出て、パワハラ内容ではなく会議方法や効率性等、事務所の悪いところ・改善方法をあえて社長に報告。

上司を通さず直接社長に近づき物申す私。

怒られるか、それとも気に入られるか…、結果は後者でした!自ら社長に歩み寄り信頼を得ていき、社長から直接仕事をもらうほどの関係までになることが出来ました!

ここまで来たら、私はもう何もしなくてもパワハラは来ません。

部長は手のひらを返したように、「いつもありがとう。社長も君を気に入っていたよ!」と。

電話で、呼びつけられることもありませんでした。

私の前で、理不尽なことが起これば、私が社長に報告するのでは、と部長は私のことを少し恐れたのです。

何かを訴えることなく、自然とおとなしくなった部長。成績やポジションで態度が大きい人には、一番効く方法でした!

パワハラには、退職して新たな道を見つけるのか、それとも戦うのか。どちらも強い気持ちが必要ですね。