今回は、理学療法士さんが、無視、罵倒、長い説教を受けたパワハラ体験談をご紹介してみます。パワハラ対策としては、1.パワハラの証拠を人事部長に提出、2.パワハラの証拠を労働局に提出、などがあるそうです。パワハラの証拠としては、1.罵倒内容を録音、2.批判的発言のメールを紙面にコピー、3.無視された時に現場にいた他スタッフの署名、4.うつ病の診断書、などがあるそうです。

無視、罵倒、長い説教をされるパワハラ

私は29歳、女性、東京都で理学療法士として病院勤務をしておりました。

直属の上司である、女性の管理職からパワハラを約1年受けた結果、休職の末、復職をしました。

パワハラの内容は、オーソドックスな無視、全スタッフの前での罵倒、理不尽な1時間以上に及ぶ説教です。

言葉での暴力だけでなく身体的な暴力も複数回あり、私の手首や肩を押しつけられたこともありました。

仕事に対する言葉の暴力だけでなく、私自身の性格、人格否定発言もありました。

「なんでバカなの!無責任ですぐ逃げる!」などは、まるでラジオみたく毎日、何もしなくても受動的に聞かされていました。

パワハラしている人は過去にいじめられていた?

やがて、夜も不眠になりフラッシュバックが毎晩のように襲ってきて、朝は涙で枕が濡れていたことは頻繁にありました。

パワハラをしてくる女性管理職の理不尽な一貫性のない無視や罵倒に呆れ、過去にいじめられてパワハラされた経験があるから、私に仕返しをしてきているのだろう、と思えてくるようになりました。

まるで、その女性は寂しいかの様に思えてきたのです。

いわゆる、大人の思春期といいますか、管理職自身の小さいころのバックグラウンドを考えるようになり、かわいそうに思えてきたのです。

管理職が、情を先行させて客観的判断に欠ければ、仕事上の利益など儲かる訳がありません。

となれば、私はもうこの管理職の下で働くメリットも情もありません。

なぜなら他人ですから。

私の復讐が始まりました。

パワハラの証拠を人事部長に提出

まずは、証拠集めです。

罵倒内容を録音するため、ボイスレコーダーを常にポケットに入れていました。

私自身の性格に対する批判的発言のメールを、紙面にコピーしました。

無視された時の、現場にいた他スタッフの署名を頂きました。

また、精神科で少しオーバーにうつっぽい症状を医師に伝え、診断書にうつ病と要休職と記載して頂きました。

これらの証拠と診断書とともに、女性管理職よりさらに上である人事部長に提出しました。

人事部長は、内部告発に対し私の言い分を聞いてくれた後、他のスタッフへの内部調査をしてくださいました。

しかし、人事部長といえども会社の組織を守ることが優先ですので、本当にパワハラの事実があるのなら、公にはしたくなく、内々に収めたいことが話していて伝わってきました。

なので、労働局に証拠品と診断書を提出しにいきました。

パワハラの証拠を労働局に提出

録音と、メールの文面のコピー、そして他スタッフの署名は証拠品として扱ってくれ、時間は要しましたが、当院への電話での聞き取りと実際に訪問され、内部調査をしてくれました。

労働局という外部からの調査は、一番組織にとっては響きます。

なぜなら、もう隠せないからです。

厚生労働省のHPには、パワハラの定義自体は曖昧な印象もありますが、パワハラを受けた本人が勝手に心身の不調を訴えているのではなく、公然と認められた医師の診断書も提出しているので、組織にとったらどうにも言い訳ができないからです。

労働局による、他スタッフへの調査の下、女性管理職のパワハラの事実が認められ、労働局から組織側へ女性管理職への注意喚起、続くようであれば降格、異動などの必要性がある、との指導を受けたとのことでした。

私は、はっきり言って清々しました!

自分の心身が本当にやられる前に、診断書と証拠品を人事だけでなく、外部に提出しておくことを強く推奨します!

人事部より、女性管理職を他部署に異動させるため、引継ぎに要する2ヵ月間は私は顔も合わせたくなかったので、休職を認めてくれました。

休職した2ヵ月後、女性管理職は追い出され、私は無事元の部署に戻れたのです!

パワハラという曖昧な事象を示すためには、何よりも証拠が必須です。

ボイスレコーダーは、今時、スマートフォンにもアプリとして内蔵されていますしね。

言葉の理不尽な暴力を証明するためには、言葉でのやりとりではなく、あえてメールでのやり取りをして、文面を必ずその都度コピーしましょうね。