今回は、40代会社員(男)さんが、パワハラを受けたが、逆に仕返しして退職に追い込んだパワハラ体験談をご紹介してみます。パワハラ解決方法としては、会社の上層部(上司の上司より更に上の役職者)にパワハラ問題を相談して問題解決したそうです。パワハラ解決するためには、1.会社の上層部との人脈、2.会社の上層部がパワハラを問題視している、などの要素が必要だと思われます。
公開処刑の様な会議での発言からパワハラが始まる
現在40代男性。
職業は会社員。
パワハラを受けた時も会社員でした。
信越地方に住んでいます。
当時30代前半で、仕事にも慣れ、少々の部下が付くような立場にいました。
パワハラを受けるようになったきっかけは、あるプロジェクトの進捗が悪く、会議でその点をつかれたときから始まりました。
このプロジェクトは、私が取り仕切っているわけでもなく、ましてや、他部署の話。
パワハラをしてきたのは、その他部署の上司(部長)でした。
その会議の中で、どのようにそのプロジェクトの進捗を発展、いい方向に持っていくかという話になったのですが、その部長は我関せずの態度で、[悪いのは部下]といわんばかりに猛烈に批判しました。
その会議には担当部署の部下も出席しており、公開処刑の様な雰囲気でした。
元々、そういう気概の部長でもあり、みんなからも呆れられていました。
しかし、かわいそうなのは担当部署の人間でした。
元々、その部長が発起(というより思いつき)して始まったものなのに、具体的なやり方などは下に考えさせ、手柄だけ持っていこうというのが見え見えです。
会議ですので、私にも具体案の発表の機会が設けられ、そこで「上司のリーダーシップの欠如」を遠まわしに発言しました。
会議後には、その部長のもっと上の上役などからも「よく言った」と言われたのですが、当の部長は正論を直球で受けた状態になり、気に食わなかったのでしょう。
ここからパワハラが始まります。
何度も叱責してくるパワハラ
ことある会議ごとに、「お前はいいよなあ、優れた上司に恵まれて」とか、新たな提案をしても「どうせ、仕事暇なんだろ。だから、こんな詰まらんことばかり思いつくんだ」とか、突っかかってくるようになりました。
会議中だけならまだしも、他部署の部長にも関わらず、こちらがミスをすると重大なことが起きたかのように、名指しで、それも仕事をしているオープンスペースの場で叱責されるようになりました。
とても我慢できなくなり、自分の上司にも相談したのですが、権力関係では向こうが上になるため、歯が立ちません。
その上の上司も悪い人ではないのですが、自ら面倒に突っ込んでいくタイプの人間ではありません。
しかしながら、私には人脈というものがありました。
上層部にパワハラ問題を相談
県外に転勤になった時にお世話になった上司が、今の組織の中で、現場のNo2。
全国規模の組織でしたので、言ってしまえば各県の総取りまとめのような立場にいる本部の人間にまでこぎつけていました。
あまりこういうツテは頼りたくはなかったのですが、少々痛い目を見てもらおうとその上司に相談を持ちかけました。
すると、今回問題になっている部長は、前の勤務地でもパワハラ問題を起こしており、それが原因で、左遷のような形で、私の職場へ転勤になったという話を聞きました。
その部長が来た当初は、私達の組織ではありえないような転勤が起こったと思っていましたが、納得がいきました。
当然、今回の件についても放置できないということで、その人が動き出しました。
ありえない時期に人事異動が行われ、それも、本部への転勤となりました。
周りのみんな、県外の人間達も「何これ?」という不思議感いっぱいの異動です。
配属部署も部長という立場の人が行くには、平社員レベルの部署だったため尚更です。
そして、その2年後。
今度は、完全に役職を落としての降格人事の県外異動です。
部長まで登りつめた人間、言ってしまえば、人を使う立場にいた人間が、使われる立場に落とされた状態です。
それに、配属先となる場所は、切れ者の上司と評判の人がいる部署。
案の定、仕事に耐えられなくなり、精神的に参ってしまったのか病休になり、その後、復帰することはなく退職して行きました。
年齢は50代前半ですので、まだ退職するには早すぎる年代だったのですが。
こうして、上司ではありましたが、問題児が1人減り、「問題を起こすと同じ目にあう」という意識が、他の上司にも芽生え始めたのか、権力を傘に威張るような上司はいなくなりました。