今回は、20代事務員(女)さんが、自分が仕事ができないのを隠すために部下にさせるパワハラ上司から、仕事を押し付けられたパワハラ体験談をご紹介してみます。パワハラ解決方法としては、隣の課の課長にパワハラを相談して、パワハラ問題を解決したそうです。直属の上司からのパワハラは、一人で悩んで困らずに、他部署の上司や人事部の上司などに相談するのが良い。と思ったそうです。

初めての研修係

中国地方で事務員として働いている20代の女性です。

もう入社して7年目に突入した私は、ついに新人の研修係を頼まれるようになりました。

教えることになったのは扶養内で働くパートさん数人と新卒で入社した女性2人です。

皆とても一生懸命でやる気があり、何か教えてあげるとすぐにメモをとってくれたりと教えがいもある人達ばかりでした。

研修もあっという間に進んで、他の部署の上司からも「皆とても良く育っているしのびのび仕事ができているね」と褒められる程でした。

もうすぐ研修も終わって、独り立ちさせてあげようと考えていたある日、研修を担当していたパートさんから相談を受けたのです。

仕事を押し付けるパワハラ係長

「係長が仕事を隠れて頼んできて、終わらなかったと言ったら残業しろと言ってくる。扶養内だから残業したら会社から怒られてしまう。どうすれば良いか。」というものでした。

係長が勝手に仕事を頼んでいることに全く気付きませんでしたし、何よりそんな酷いことを言っているなんて信じられないと怒りが爆発しました。

早速、その係長のところに行って「研修中に仕事を頼むのであれば私を通してください。スケジュールを決めて動いているので。」と強気に発言しました。

すると「ちょっと頼んだだけなのに面倒くさいな。」と逃げられました。

面倒くさいのはお前だ!と思いながらも席に戻って仕事をしていると、定時30分前に「研修中の人はできないけれど、君はできるんでしょ。明日の10時までにこのデータ入力しといて」と明らかに3時間はかかるデータの処理を丸投げされたのです。

しかも、それって、翌日にある係長以上の会議で使う資料なので、私は完全に無関係でした。

ですが、時間内に提出できなかった場合には、会議が成り立たず私が責められることになるので、残業をして急いで終わらせました。

無能で自分勝手なパワハラ係長

翌日に、係長にデータを提出すると「あ、できたんだ。まあ研修担当って暇だもんね。」と言ってきたのです。

研修担当をしている時には、研修資料の作成からスケジュールの確認、質疑応答はもちろん研修中の人達がした仕事を改めて確認したりと自分の仕事はほとんどできません。

そのため早くきてしたりと工夫をしているのに何でそんなことを言われないといけないのかと腹が立って仕方がありませんでした。

それからも、係長は仕事があれば私に持ってきて、自分は定時に帰ったりと繰り返していました。

周りも「これってパワハラじゃないの?」と聞いてくる程で、私は心の中で「これがパワハラじゃなかったらどれだけ厳しい世の中だよ」と思っていました。

その係長は、仕事ができないことで有名で、前から誰かターゲットを見つけては自分の仕事を押し付けて自分勝手なことばかり言うのです。

それでも出世できたのは社長や取締役との接待ゴルフのおかげ。

「ボール打ってれば出世できるなんて、どんだけ優しい世の中だよ」と思いましたね。

隣の課の課長にパワハラを相談

ですが、そんな大変な中でも「あんな上司に負けたくない」という思いと、残された研修中の人達のことを思うと退職だけは頭にありませんでした。

退職するくらいなら、思いっきり仕返しをしてからにしようと思っていた程です。

そんな時、いつも通りに係長の残していった仕事を1人オフィスでしていると、隣の課の課長に声をかけられたのです。

その課長は、優しい人柄と面倒見の良さで課を問わずにたくさんの人から慕われている人で「この人なら相談しても大丈夫かも」と思い、最近の係長のパワハラ具合を相談してみることにしたのです。

話を聞いていた課長はとても驚いていて、「こないだの会議資料も作ったの?あの係長は仕事できないから、こんな資料作れないだろうと思っていたけど、やっぱり誰かに作らせていたのか。大変だったね。」と言われました。

それまで負けたくないと強がって誰にも弱音を吐かなかったのですが、一言「大変だったね」と言われると、一気に涙腺が崩壊してしまい涙が止まらなくなりましたね。

「上司が部下に甘えて仕事をさせているなんて考えられない。もう頑張らなくて良いから、これもしなくて良い。帰りなさい。」と言われ、少し不安はありましたが、その日は言われるがままに帰ることにしました。

パワハラは他部署の上司や人事部の上司などに相談するのが良い?

すると、翌日会社に行くと、やはり係長から「何で仕事できていないの」と言われました。

ですが、すぐに課長がやってきて「自分の仕事くらいは自分でしなさいよ。それは立派なパワハラです。ゴルフに行く時間があったら、まずは仕事。大人でしょう。」と言ってくれたのです。

係長もさすがに課長に太刀打ちはできませんでしたし、まさか急に課長が出てくるとは思っていなかったようで、なかなか言葉が出てきませんでした。

やっと出た言葉が「ちょっと頼んだだけ」というものだったのですが、言い訳しきれないと思ったのか、いつの間にか姿を消してしまいました。

それからは課長のおかげで他の課長や部長たちから「この前の会議資料はよくできてたよ」と褒められたり、しっかりしている頑張り屋な子と声をかけられることも増えました。

もちろん課長は、それから仕事を頼んでくることはありませんでしたし、以前のように誰かターゲットを作って、仕事を丸投げすることはなくなりました。

自分の直属の上司からのパワハラって誰にも相談できないと困っていたのですが、他部署の上司や人事部の上司などに相談するのも方法だったなと今になっては思います。