今回は、27歳元メガバンク勤務(男)さんが、パワハラ上司から、軟禁されたうえに謝罪させられたパワハラ体験談をご紹介してみます。パワハラ解決方法としては、待遇が良くランクも上の外資系コンサルに転職してパワハラ問題を解決し、年収もアップしたそうです。更に、退職時に、パワハラの内容を人事部に告げ口して辞めることで、パワハラ上司は異動させられたそうです。
メガバンクでのパワハラ
私は、27歳の男性で東京に住んでいる外資系コンサルに勤めるサラリーマンです。私は、26歳の時に外資系コンサルに転職しました。転職する前は、メガバンクで営業をしておりました。
メガバンクをやめようと思ったのには、理由があります。
上司からのパワハラです。
徹底的に罵られるパワハラ
上司のOは非常に厳しい人でした。メガバンクの朝は支店を開錠する関係で7時30分ごろに出社し、一般的には非常に早いと言われております。
私は、支店の近くの寮に住んでいたので、それほど苦にはならなかったものの、上司Oより1秒でも遅く到着してしまうと、支店の開店準備をしている最中でも、応接室に呼び出され、私が泣き出すまで詰めてきます。
当時、既にパワハラやセクハラが社会現象になっていたのですが、私の勤めていた銀行では、おかまいなしでした。
とはいえ、「死ね」だとか「バカ」などの直接的な表現での罵倒はアウトだったらしく、いかに私が無能であるかをいろんな言葉で罵られました。
そして、いよいよ私が泣き出すと、「反省してますと言え」と強要され、その通りに反省していますと言って初めて解放されます。
確かに、今回は私が上司よりも近くに住んでいて、朝も余裕があるはずなのに、遅く到着したので、一概にはパワハラとはいえないかもしれません。
しかし、始業は8時40分のところを、サービスで(当然、早く来るのは無給です)7時30分に来ていて、みんなのために準備をしているのです。たまたま7時31分に到着しただけで、この叱られようなので、気持ちが次第にふさぎ込んでしまいます。
転職を決意したパワハラ体験
私が転職をしようと、決意した決定的な出来事がありました。
当時、ブラジルの経済が大きく動いていたところなので、ブラジル関係の金融商品をお客さんに提案しようと、前もって準備をしていました。
ブラジルの経済成長が著しいこと、それは大統領が変わってから始まったこと、なぜ大統領が変わったのか…
一般の方ですと、ブラジルの経済成長について、ほとんど知識がないと思いますので、銀行員らしく事前にしっかりと知識を仕入れて、お客さんに響くような、いい提案をしようと意気込んでいたのです。
そこに上司Oがやってきて、一言。「お前は今何をやっているんだ?普段たいした営業成績もあげないくせに、外にいかなくていいのか?」
ちなみに、既に終業後で、夜遅かった為、外に出て営業する方が、お客さんに失礼だと思っていたので勉強をしていたところです。
私は、いつも怒られていたので、軽く受け流しつつ、「明日お客さんにブラジル関連の投資信託を提案しようと思っています。今は、ブラジルの経済成長は著しいものの、少し安くなっているので、買い時だと考えております。その為、事前準備としてブラジルについて調べていたところです。」と言いました。
上司Oは、私に次のように言い返しました。
「そうか、じゃあお前はブラジルのことなら、もうなんでも知っているよな?お客さんにブラジルの商品を売るのに、ブラジルのことを知らないのは失礼だから、当然、知っているんだよな?じゃあ、今のブラジルの大統領は誰だ?」
私は、既に勉強をしていて、2代前の大統領までリサーチ済みでしたので、ここは「テメルさんです。」と答えられ、切り抜けられたと思いました。
「そうだな、じゃあその前は誰だ?」
一応、リサーチ済みだったものの少し名前が怪しかったのです。あの時の私は、大学受験の本番よりも頭をフル回転して考えました。
「…ル、ルセフさんです。」これもなんとか正解だったようです。安心しました。
「そうだな、じゃあその前は誰だ?」
ここで私は力尽きました。仮に3代前の大統領を答えられたところで、初代まで答えられないと永遠にこの尋問が続くと悟って、諦めました。
「申し訳ございません。私の勉強不足で、その前の大統領は存じ上げません。勉強して、取り返します。」
とても反省したそぶりをみせたのですが、上司Oは次の瞬間、烈火のごとく怒りだしました。
「ブラジルのことを何も知らないのに、お前はお客さんにそんなものを提案するのか。失礼だとは思わないのか?そもそも普段から勉強しておけば、こんなこと常識じゃないのか?お前は、本当に一橋大学を出ているのか?悪いけど、君の唯一の取り柄の大学も、霞むね。だって頭悪そうなんだもん。」
こんな感じの罵詈雑言が1時間近く続き、20時近くになったところで解放されました。もちろん、支店には上司Oと私しか残っておらず、誰も止めてくれる人はいません。
銀行の支店は、それぞれ何時に支店を閉めないといけないというルールがあります。
既に20時という門限を超えていたのにもかかわらず、上司Oに詰められ続け、挙句の果てには「お前に付き合っていて、こんな時間になった。何か言うことはないのか?」と言ってきたのです。
私は、腑に落ちないながらも「遅くなってしまい、申し訳ございませんでした。」と言ったのですが、「こういうときは、教えてくれてありがとうございます、だろ?そんなこともわからないのか、次から同じことを言わすなよ。」と返されました。
ここで私は、決意したのです。「転職しよう」と。
待遇もランクも上の外資系コンサルに転職
結果的に、ブラジルの投資信託を売るのは取りやめにしました。かなりいい成績を残すことができたはずなのですが、あの状態でブラジルの投資信託を成約できたところで、上司Oから、なんで知識がない状態で投資信託を売ったのか、と再び詰められてしまうのが、目に見えていたからです。
そして、ほどなくして私は転職しました。
転職先は、メガバンクよりもずっと待遇もランクも上の外資系コンサルです。
パワハラの内容を人事部に告げ口して退職
ささやかながら復讐としては、上司Oに転職することは一切告げず、銀行を退職する旨が、人事部に受領されてからは、上司Oを無視し続けました。
上司Oも、あれから何も私にパワハラをすることはありませんでした。銀行の出世は、一つの失敗が、かなり大きく響く上、ここで私が上司Oにパワハラを受けていたことを内部告発されたら、彼の経歴に傷がつくからです。
しかし、私はひっそりと人事部に全てをぶちまけたうえで、退職しました。
後日、聞いた話ですと、上司Oは出世コースに乗っていて、我々のいた支店は都内でも有数のピカピカの支店だったのですが、彼は、私がやめてから、数か月もしないうちに、関西の端の聞いたこともない支店へと異動となっていました。
まだ、上司Oの娘は小さく、幼稚園の年少さんだと伺っていたので、可愛い盛りだったことでしょう。
彼は、関西できっといい成績を上げることだと思います。パワハラをしていても、仕事はできる人間だったので。
しかしながら、仕事よりも大事な娘の一番かわいい成長の時期をみることができずに、とても惨めだなと思います。
一方、私は彼のおかげで年収も200万ほどアップできて、同世代ではトップクラスにお金をもらっているので、毎日が楽しくて仕方ありません。
というか、上司Oとそんなに年収の差がないはずなのです。
これが私のパワハラ体験談と、ひっそりと復讐した結果です。