今回は、37歳会社員(女)さんが、パワハラ上司から、無理難題をふっかけられたパワハラ体験談をご紹介してみます。パワハラ解決方法としては、1.パワハラの記録を取る、2.嫌なことは嫌だと言う、3.パワハラ上司の上司に相談、4.労基署に直接相談、5.こっそり転職活動する、6.とにかく我慢しないで会社を辞める、などがあるそうです。
酷い会社でパワハラに立ち向かった思い出
私は37歳女性会社員です。今まで3社の会社で勤めてきましたが、2社目は今考えても酷い会社でした。
良くしがみついて5年働いたものです。
今日は私が2社目の上司から受けたパワハラとそれに立ち向かった日々をご紹介します。今パワハラに悩む方がいましたら、少しでも参考になれば幸いです。
私が大卒後働いた2社目は某コンビニチェーン店を多店舗展開するベンチャー企業でした。
入社面接の段階で、「社員には女性がいないけど男女平等に扱っています。それでもいいですか。」とのお話がありましたが、その点については理由を知りたいのもあり、問題ないと返事をして入社しました。
そもそも、その会社は某大手転職サイトでスカウトが来たことで知ったのですが、こんな会社でも掲載できるんだと、入社してから驚いたものです。
某コンビニチェーン店
面接を担当されたのが、当時、人事部長だったAさんでしたが、そもそも部署がないので社内に一人だけの部長で、社長の次というNo.2でした。Aさんと社長は小学校からの幼馴染。Aさんは、某大手ファーストフードチェーンで、重役だったのを蹴って、社長がお父様から継いだ会社を手伝いに来たそうです。
最初はAさんが、ファーストフードチェーンをやっていた関係から、某ファーストフードを展開していたようです。Aさんはその頃、店長という立場で、アルバイトとして高校生を雇っていました。
社長は、その腕をしっかりと見てから、上役に取り立てて、コンビニチェーンの経営に変わりました。そこから、十数年後、私が入社をしたのですが、私以外の社員は全員Aさんが、店長時代に雇っていたアルバイトの高校生で、十数年経過して、転職を繰り返したり就職先が見つからずに元店長のAさんを頼ってきた人ばかりでした。
まるで親族経営かのようで、就業規則にはない長時間労働を強いていました。私が初めて店長を任された店舗で、前任の店長だった社員は、店舗のお金を約100万円横領しても別店舗の店長のまま。毎日、寝坊する店長も店長職を下ろされることはおろか、給料が私よりも良く賞与査定も多かったです。
直属のパワハラ上司が入社
私が最初に任された店舗での利益が、社内過去最高を記録したことで、辛い職場環境から出社できず逃げてしまった店長の代わりに、遠い店舗へ異動を命じられました。
そこはアルバイトすら人数が足りず、しかも都心のオフィス街。高給な仕事をされている方ばかりが来店する立地で、クレームも多く大変でした。
私は必死でアルバイトを集め、外国人のアルバイトだとしても何とかサービスを教育し、シフトが繋がるようになったころ、A部長の元バイトで一人だけ優秀になったと言っていたBさんが入社してきました。
Bさんは某大手コンビニチェーンの本社管理職をやっていた方で、引き抜きということもあり、入社直後から全店管理をする立場でした。私の店舗が上手く行っていないからと私の直属の上司につけられて、そこからがさらなる地獄の始まりでした。
パワハラ上司の横暴
コンビニエンスストアという組織体は、フランチャイズ経営をしていても、コンビニ本社の社員が店舗にやってきます。サービスの品質や売り上げをチェックしたり、最新情報やキャンペーンなどを持ち込んで来たりするのですが、コンビニ各社で、その実力には大きな差があります。
私たちのコンビニ本社は売り上げはあげようとしますが、利益を考えてはくれないので、何でも言うがままにキャンペーンに乗っかって言うとおりに発注をすると廃棄が大量に出ます。廃棄は利益を大きく削るので、私はSV(スーパーバイザーと呼ばれる店舗を周る本部の社員です)と交渉をきちんとして良い関係を築いていました。
ところが、Bさんが働いていたのは別のコンビニ会社。その会社は、交渉をしなくても会社自体がフランチャイズ店のことをきちんと考えてくれているので、フランチャイズ店であっても発注数を入れられるという強い会社でした。
自身が入社したこともあり、華々しいデビューを飾りたかったようで、全面的に飲みますと向こうの言う通りの発注数で展開すると勝手に約束をしたのです。
翌日、私がいない間に入れられた発注数を見て、「ありえません。私はいつも廃棄交渉をしてます。」と言ったら、そのBさんが、手帳を私に投げつけて「買ってでも何とかしろ!お前が店長だろうが!」と暴言。
私はそんなことには屈せず、「そのお話はBさんがいらっしゃる前にSVと交渉済みでした。やれる限りのことはきちんとしますが、結果が追い付かなければ私にはどうしようもありません。そもそも私は店長なのですが、私がいない間に入れられた数字に責任はもてません」というと怒り狂ったB上司は、今度は財布を私の顔に投げつけて「できないできないとやる前から言うんじゃねー」と言いました。
その場は、怒り狂ったBさんが別の店舗へ巡回しに行き終わりましたが、私は怒りが収まりません。キャンペーンは3日間でしたが、私は常に新鮮なものを作り続け、スタッフにも売り込みをさせましたし、出来る限りのことはしました。
結果的には、私が予想していた金額の売り上げでストップしましたが、入れた発注数はその3倍でした。B上司は3日間来ることもなく、このまま終わるのかなと思いきや、3日目の夕方になってやっと来店。
数字と販売実績の差の分をご自身のお金で購入をしていきました。上げればきりがないですが、他にもパワハラは山ほどありました。私の経験を通してアドバイスできることは2つです。
パワハラ対策
1.まだその職場で働き続けたい場合
・タイムカードと出勤を命じられている時間が違う場合は、その命じられているシフトをコピーして保管する。
きまった役職しかアクセスできないなど改ざんの恐れがある場合は、自身のメモ帳や手帳でいいので記入しておきましょう。
→いずれ辞める時に、超過分の不払いを請求できます。
・いやなことははっきりと嫌だと伝えましょう
→子供のいじめと同じです。大声を出す・長時間労働を強要する・常に部下をバカにしたり人として扱わない等のタイプの人間には共通する内面があります。「自尊心の低さ」です。
自分の力を信じられないので、あるいは認められたいがために他を圧して自分の力を誇示する傾向があります。強い言動に怖い思いをしている人には難しいかもしれませんが、はっきりと伝えないとその関係はそのままですし、幼少期に原因がある人の場合は変わりません。
無意識にそのように人に接するようになっているので、はっきりと嫌なことを伝えましょう。
※できれば安いもので十分なので、レコーダーで録音しておくと効果大です。
・2つ上の上司に相談
→先に触れた通り言動が荒い上司というのは、実はビビり屋さんです。自分がやっていることが悪いと少しでも感じている人なら、なおさらです。2つ上というのは年齢のことではなく、直属の上司にパワハラをされているのなら、その上の職位の上長ということです。
管理職というのは現場を離れれば離れるほど現場の状況が分かりにくくなり、一番嫌うのは会社の損失です。業界にもよりますが、会社にとって大きな損失はずばり「人」です。
雇用・教育にお金がかかるからです。パワハラをしている上司の上に上長がいる場合は、思い切ってアポイントを取り、相談してみましょう。
2.退職も辞さない場合
はっきり言って私は「我慢」してまで働くことはお勧めできません。私も体を壊したら、あっという間にポイ捨てされました。退職を考えている場合は、以下の点がおすすめです。
・退職前にタイムカードと実質勤務の違いなどがある場合は、労基署に直接相談に言っておきます。
労基署は電話で相談をしても中々動いてくれません。また、退職をしてしまうと監査など強く出られない部分があります。
働いている間に監査に入ってもらえば、即日不払い(超過勤務等も含めて)に対する請求ができますし、会社へ改善命令が出ます。辞めるのなら辞める前にここまではやっておきましょう。
・転職活動をこっそりと始めましょう
→上手く労基署が入ってくれても、特定をされる恐れはあります。雰囲気がさらに悪くなったら退職したいですよね。
ただし、こういった風習がある会社というのは往々にして、「自己都合退職」へ持ち込むのが上手です。離職票は会社が記入しますからね。
なので、最悪失業保険が3か月待機とならないように、あらかじめ転職活動を始めておきましょう。
勿論ですが、有給等が残っている場合は、それを消化してから退職・離職票の発行となりますので、実際に転職先が決まっても勤務開始日はその辺を目途に面接官に伝えましょう。
これで、失業保険が3か月待機となっても、「再雇用手当」としてまとまった金額を受け取ることができます。
退職が最大の反撃!
私は一社目で管理職もしておりましたが、求人広告等も打っていました。会社というのは人を一人雇用するだけで、膨大なお金がかかります。経験を積んだ人ならなおさらです。
頭数は同じでも経験は時間を費やさないと身につけることが出来ません。退職をされるということは一番会社に取って痛手なので、退職をしましょう。
少しでも私の体験が、今辛い思いをしながら働かれているあなたにとって、参考になることを願っております。