今回は、40代会社員(男)さんが、パワハラ上司から、壮絶な誹謗中傷を受けたパワハラ体験談をご紹介してみます。パワハラ解決方法としては、1.悪口三昧のメールをパワハラの証拠として保存、2.叱責している時の怒声をスマホで録音、3.医師から、うつ病などの診断書を貰う、4.法務部にパワハラの証拠を提出、などがあるそうです。

壮絶なパワハラ

私は40代、会社員、男性、神奈川県に住んでいます。私は自分が務めている職場でパワハラを受けていました。実際に受けていたパワハラは直属の部長だけでなく、その上の取締役の2人から受けていたのです。

どうもこの二人は昭和初期のサラリーマンを地で行くタイプで根性論を振り回して、営業成績が上がらない社員、自分たちの気に入らない社員がいるとあらゆる手段を使ってパワハラをしてくるのです。

中には、このパワハラのせいで会社を退職したり、うつ病になってしまう社員もいたくらいです。私もこの二人から、壮絶なパワハラを受けていたのですが、泣き寝入りは絶対にしたくないので、パワハラ対策をして、きちんとした手段に訴えるようにしたのです。

悪口三昧のメールをパワハラの証拠として保存

パワハラにきちんと対応するためには、しっかりと記録を取ることが大切です。よく、パワハラを受けたと言って、口頭だけで会社の人事部、はたまた弁護士に相談をする人がいますけれども、それでは客観的な確証にはならず、パワハラを間違いなく受けたという証拠にはなりません。もっと形が残るような対策を取ることが必要なのです。

ある時、部長と取締役が私に関して、悪口三昧をお互いにやり取りしたメールを部内の部員全員に転送するという事件が起きました。そのメールでは私の営業成績が振るわないのは、生まれながらにして能力がないこと、それを反省しない私は人格異常者であること、はたまた親の教育がまったくなっていないことが営業ノルマを達することが出来ない原因だと書いてありました。

営業成績が会社の基準に達していないことについて、上司として指導される分には仕方ないと思います。けれども私の人格にまで触れてきたり、両親の教育部分まで言及し、それを関係のない部員にメールを転送するということは明らかにパワハラです。私は、とても憤りを感じましたが、一方で貴重な証拠が取れたと内心嬉しくなったものです。もちろんそのメールは大切に保存しておきました。

叱責している時の怒声をスマホで録音

ある時、上司と取締役の二人に、個室に呼び出されました。そこでは私の挨拶の仕方がなっていない、上司と取締役を見る時の目が反抗的で気に入らないと、一方的なことを怒声をあげて叱責されました。

もちろん、私には普段からそんなつもりで彼らには接していません。また、彼らは私を叱責している時、気分が高揚してしまったのか、私が仕事が出来ないのは卒業した大学のレベルが低いからだと暴言を吐きます。

また、最後の方では部長と取締役は机に足を乗せ、たまに足で机を蹴るようになりました。この時、私は一部始終をスマホで録音していたのです。怒声を浴びている時は本当に腹が立ちましたが、後でスマホの録音内容を聞くと、これも良い証拠になったと思いました。

法務部にパワハラの証拠を提出

私の会社には法務部があり、こちらには弁護士もおります。法務部では車内のパワハラ、セクハラの窓口があり、私はこの部署に上司と取締役のパワハラについて証拠を添えて訴えました。

パワハラというものは、受ける側にも何かしらの原因があるものです。会社はお給料をもらう所ですので、社員の至らぬ点がある時は多少、上司や経営者としては指導をしなければなりません。

けれども、どんなに社員に至らぬ点があって指導をすると言っても、その人格を否定したり、机を蹴るなどという一種の脅迫になるようなことをしてはいけません。私が上司や取締役から受けたパワハラは全てそのような形になっており、しかも証拠はしっかりと残しておりました。

その証拠を法務部の弁護士資格がある社員が目の当たりにした時、これはパワハラの見本のような案件だと言ったくらいです。私は上司や取締役から受けたパワハラのせいでPTSD、うつ病にまでなっていました。その診断書はもちろん医師から取得しています。

法務部の対応で上司に処分が下る

それら確証を元に法務部は対応を取ることを約束してくれました。実際には上司は異動、降格になり、取締役は減俸の処分がありました。私はメンタルを患ったことを労基署に届け出ない代わりに、この二人から社内に対して謝罪文を出すことを法務部に要求しました。

最近、この手のスキャンダルは企業にとっては大きな痛手です。法務部もこの案件を労基署に届けられたらまずいと思ったのでしょう。すぐに上司と取締役に謝罪文を作成させ、社内のイントラに掲載がされました。

パワハラはともすれば、仕事の指導の一環と、とられることがあります。そういったことを防ぐためには、確証が大切なポイントになるのです。パワハラを受けている人は是非、参考にしてみて下さい。