今回は、30代元パート(女)さんが、急に態度が豹変した元上司から受けたパワハラ体験談をご紹介してみます。パワハラ解決方法としては、1.全員(パート社員)が疲れていることを他支店の社員に見せつける、2.パワハラの証拠を集めて、全員(パート社員)で社長面談にて報告、3.退職する、などがあるそうです。

就業当初はパワハラもなく平和

私は30代女で現在、在宅ワークをしています。大阪在住でパワハラでパートを半年前に退職しました。当時、私はデータ入力のパートとして働いていました。家族経営の会社で、社長と社長の息子さんが本社で、息子の奥様が私と同じ職場でした。

元々、社長が奥様のために支店を作られたので、私がそこで働くまでは奥様が1人でデータ入力のお仕事をしておられました。業務拡大のためということで私がそこに入社したのですが、奥様は優しい方で2人で和気あいあいとした雰囲気で勤めていました。

その時は、2人で慣れない仕事を試行錯誤しながら進めていたので絆も深まり、お互いにミスをカバーしながらどんどん仲良くなっていきました。そのうちに、また業務拡大ということで、新人の方が5人入ってこられました。急に奥様の様子が尊大になってきます。

私に新人さんの愚痴を言ったり、容姿をけなしたりするようになったのです。私と奥様のスキルはほぼ同レベル。新人さんも私に質問したりすることも増えてきました。その頃には、旦那様(社長の息子)とも家族ぐるみのお付き合いになっていたので、子供を連れて遊びに行ったり、お互いの家に行き来するようになっていました。

パワハラがエスカレート

新人の方が来るまでは楽しく付き合っていたのですが、だんだんと愚痴から新人の悪口、業務への口出しが目立つようになってきました。どんどんそれはエスカレートして、「私が主人に言ってクビにさせる」とまで言い出したのです。

仲良くはさせてもらっていましたが、私も所詮パートです。機嫌を損ねると私もクビになる!と思いました。他の方も察したのか、奥様の機嫌をうかがうようになりました。他の方は奥様より私に質問したりするようになり、さらに機嫌は悪くなります。

しまいには旦那様(社長の息子)からも奥様の機嫌が悪いからどうにかしてほしいと言われ、社長に至っては、どうにもならないからといって奥様に課長の肩書きを与えたのです。スキルは同レベルで、大した成果もないのに、いきなり上司になってしまいました。

ご想像通り、嫁の天下です。

・入力スピードは奥様より超えてはいけない。
・奥様以外の人は電話を取ってはいけない。
・自分はしないが掃除の徹底。
・ランチに行く場合は、奥様にも聞くこと。

などの暗黙の了解が出てきました。業務にも支障が出てきて、新人さんたちもどんどん疲弊しています。このままでは全員潰れてしまう!そこで私たちが取った行動、第1弾です。

対策1:全員が疲れていることを見せつける!

ほかの支店の方が私たちの支店に来た時は、示し合わせて疲れている演技をしました。

・ため息をつく
・下向き加減で返事をする
・挨拶はするが覇気はない

といったように徐々に広まるように工夫しました。

奥様がお休みの時はチャンスです。わざと疲れていそうな声で電話口に出る。なんだか元気がないねと言わせる作戦です。

だんだんとあの支店の人、目が死んでいると言われるようになり、第1弾が無事に成功しました。

対策2:パワハラの証拠を集めて社長面談で報告

私の会社は社長と年に1度、面談があります。第2弾はこの面談のために緻密な計画を立てることでした。これは賭けです。身内の批判を社長に言うのは、やはり気がひけるのですが、このために準備をしてきたので負ける訳にはいきません。

面談の日、「言いたくはないが奥様のパワハラがひどい」というのをみんなが違うエピソードで語りました。それまでに打ち合わせを何度もしました。まず奥様日記というものを全員で共有し、その日に奥様がしたことを出勤されている方が、メモを残します。

その奥様日記を頼りに面談の1週間前から誰が、どのエピソードを言うか精査します。そして、お互いがどう思っているかは知らないが、〇〇さんはこんなこと言われていました。みたいなものを混ぜて伝えておき、〇〇さんの面談で、こんなことを言われて辛かったと言いながら、信ぴょう性を高めていきました。

結果、社長から息子への聞き取りもあり、降格処分。全員が同じ身分での新たなスタートとなりました。ただ、私が首謀者ということが奥様にはわかっていたようで、電話で罵倒され、もう抗うことに疲れて、私は退職することになりました。

他の方は、やっと荷が降りたといった風で、今は楽しく仕事をしているようです。奥様は結局、その場に耐えきれず3ヶ月後には本社に異動することになりました。

やはり証拠集めですね。あとは1人で立ち向かわないこと。心はかなり病みますが、私は戦ってよかったなと思いました。