今回は、20代会社員(男)さんが、酒を強要されるパワハラを見た体験談をご紹介してみます。パワハラ対策としては、パワハラ加害者に対して「NO」の答えを出すのが有効であるとのことです。
酒を強要されるパワハラ
20代男性、関東在住の会社員です。
これは、私の弟が経験したパワハラになるのですが、バイト先での上司からの酒の強要でした。
ある日の夜中、弟が体中泥だらけで、泣きながら帰宅しました。聞いたところによると、酒をたくさん飲まされ、酔いつぶれてしまったようでした。
帰路で転んだり吐いたりしているうちに、惨めになって泣いてしまったらしいです。
取り合えず、お水をたくさん飲ませて、その日は眠らせました。
翌朝、二日酔い気味ではありましたが、それ以上体調は悪くならず、酒を強要した件についてもしっかりと謝罪をさせたので、この件は解決しました。
当時、弟には付き合っていた彼女がいたのですが、その子の身に何かがあったのでは?それで弟はこんなに泣いているのではないか、と違う方向に心配をしていただけに、酔っぱらっていただけだと知って今では笑い話になっています。
パワハラ加害者に対して「NO」の答えを出すのが有効なパワハラ対策
パワハラに関しては、加害者と被害者の力関係が大きすぎる場合に起こりえることだと思います。もちろん仕事上での上下関係というのは大事ではありますが、きちっとした人間関係が築けていれば防げることも多いのではないでしょうか。
日本人には「NO」の答えがないとよく言われています。つまり断ることができないのです。相手の言うことになんでも従ってしまう人が多いことが、パワハラにも大きく関係しているのではないかと私は思っています。
「こいつは自分の言うことなら何でも聞く。」「何を言っても(やっても)逆らわない。」こんな都合のいい相手はいないでしょう。
最初は、ただただ仕事を任せるだけの要求も、エスカレートしていくにつれて暴言が加わったり、仕事と全く関係のない場面での強要に発展していくものと考えられます。
もちろん悪いのはパワハラを行う加害者に間違いはないのですが、自分の身を守るという意味では、被害者自身もそれを防ぐためのアクションが必要だと思います。
すべての要求に対して、「YES」だけでなく「NO」の答えもしっかりと準備することです。
それが簡単にできれば苦労はないでしょう。事実、出来ていないからパワハラはなくならないしエスカレートしていってしまうわけですから。では、どうすればその答えを出せるのか、シンプルな方法ですが練習するのが良いと思います。
職場の同僚や先輩・後輩に相談するのは重要
最近上司からのあたりが強いな。これ以上ひどくなったらどうしよう。
そう感じ始めたらまずは信頼できる友人、出来れば加害者を知っている職場の同僚や先輩・後輩に相談してみましょう。これは恥ずかしいことでも、間違ったことでもありません。
そこで相談相手に解決への手段として会話の中で自分が「NO」と答えられるような話をしてもらうのです。最初は小さなものでも構いません。「買い物へ行ってきて」とか「この仕事任せていい?」など、まずは断ることを前提に会話をしていくのです。
そうすることで普段は使わない「NO」の答えを使っていくことに慣れていきましょう。そうすれば自然と意図しないでも、会話の中で「NO」の答えが生まれてくると思います。
これをパワハラの加害者にも勇気をもってできるようになれば、解決への糸口になるのではないでしょうか。もちろん加害者はそれでは引かない場合もあるでしょう。
その場合は相談に乗ってくれた相手にも事前に協力を要請しておいて、フォローに入ってもらいましょう。その数は多ければ多いほど効果があると思います。多勢に無勢です。
いくら相手が強い立場であったとしても、相手に味方がたくさん付いて、自分の間違いを指摘されれば、おそらく引っ込むしかなくなるでしょう。もしそれでも相手が止まらないようであれば、会社のもっと上の立場の人に協力を仰いでも良いと思います。
弁護士に相談するのも手だと思います。とにかく一人で悩まないことです。人に助けを求めるのは悪いことではありませんから、その勇気さえ出せればきっと解決の糸口につながると思います。
パワハラを耐えるより、誰かに助けを求めるほうがよっぽど簡単だということを知りましょう。