今回は、20代会社員(男)さんが、パワハラ課長から、言動でのプレッシャーや罵声を受けたパワハラ体験談をご紹介してみます。上司とまともに対決せずに問題解決できる相談先として、産業医があるそうです。また、1.初期段階の毅然とした態度、2.パワハラ言動や行動の記録、などもパワハラ対策として有効かもしれないとのことです。

こんなミスをするなら死んだほうがマシ?

私は、20代の会社員、男性です。

IT系メーカーに勤めていました。社員数が1万人を超える会社で、正社員として営業職をしていました。パワハラが起きたのは入社4年目の時です。

直属の上司にあたる課長からのパワハラに悩まされていました。パワハラの内容としては、主に言動でのプレッシャーや罵声でした。

些細なミスだったり、私には直接の原因がなくいままでの慣習の中で仕方のない処理に対して1日に1回は理不尽にも余り人がいないところで怒鳴れていたのです。時には「こんなミスをするなら死んだほうがマシなんじゃないの?」と言われる始末でした。

私は会社を休んだり病気になるところまでは行きませんでしたが、パワハラを解決するまでの間は会社の前に行くと足が止まり、トイレに1時間程こもってから、遅れて出社する等の日々が続いていました。このままではいけないと思い、意を決してパワハラ解決策を実行することにしました。

パワハラ課長の上司である部長に言ってもパワハラ対策効果は薄いと判断

パワハラ解決策について、色々とインターネットで調べてみると、元凶となるパワハラ社員を自分との接点が極力ないところに追いやる必要があると感じました。

パワーバランスが対等ではないので、パワハラ課長よりも強い権力者に嘆願するしかありません。しかしながら、普通にパワハラで悩んでいますとパワハラ課長の上司である部長に言っても効果は薄いと思いました。

なぜならば、部下がパワハラをしているということになれば、その管理責任を問われて自身の評価に関わるために、ことなかれ的に注意をして、一時的にしか収まらない可能性が高いからです。

有効なパワハラ対策は産業医に相談すること

私が取った行動は、産業医に今まで受けた被害の言動を包み隠さず話して人事部門に忠告をしてもらう方法でした。産業医とは、中堅規模以上の会社だと専属で勤務されている会社の従業員に向けた医師のことです。

私の会社の場合、本社の中に医務室のような形で開業されていました。医師には守秘義務があるので原則として他の人に症状や悩み等をいうことはありません。しかし、私の場合はパワハラ課長のせいで業務と心身に支障をきたしているので、医師の観点から人事部門へ忠告して欲しいとお願いを致しました。

産業医の先生は親身に話を聞いて下さり、私の心身が壊れないように全力を尽くしますと、おっしゃってもらいました。診断の当日中に、人事部門へメールを送付してもらいました。

医師の忠告ということもあり人事部門の動きも早く、すぐにパワハラ被害状況の確認などの面談となりました。私は被害を受け始めたときから、事細かにメモや録音をしていたこともあり、人事部門から、これらの言動はパワハラであると認定してもらうことができました。

その後、1ヶ月もせずにパワハラ課長は1ヶ月の休職と東京本社勤務から地方の関連会社への出向が言い渡されることとなりました。私と今後一切関わりがなくなればよいなと思うとともに出向先では、改心をしてパワハラをしないことを願うばかりです。

初期段階の毅然とした態度は重要

なぜ、上司のパワハラを生んでしまったんだろうと少しだけ考えることもありました。9割はパワハラ課長の性格の問題ですが、私自身も最初の頃はパワハラ課長によく思われようと思う余りにパワハラ言動に耐えてしまっていたのです。

エスカレートしてしまうと中々関係の修復は厳しいですが、初期の段階で毅然とした態度で「やめてください」と言えていれば、また違ったのかもしれません。

パワハラは偶然にやってきてしまうものですが、対策としてはおかしいと感じたときには、「おかしいですよ、やめてください」と言えればいいのかなと思います。

但し、エスカレートしてしまった場合には、第三者の力を借りて関わらない様に解決していくことが一番精神衛生上いいと思います。また、私が実践した、パワハラ言動や行動の記録も非常に有効です。

とにかく状況証拠となるものをかき集めて、相手に突きつけられる状況にしておくことで、相手が素知らぬ振りができないようにしておく必要があるためです。