今回は、元30歳代正社員(女)さんが、怒鳴られ長時間説教を受けたパワハラ体験談をご紹介してみます。パワハラ改善方法として、仕事のミスと速度を改善してもパワハラは改善せず、相手を理解し距離を縮めた結果、パワハラが改善したそうです。

大手大企業に転職後退職

今から数年前の話です。

私は子供を2人抱えるシングルマザーで、30歳代半ばの頃、収入を上げる為とある大手大企業に事務員(正社員)として転職しました。

その企業は全国に支店がありますが、私が転職した先は関東の営業所でした。

お給料は家族3人十分に生活していけるだけあり、この職場でしっかり働き続けられれば、子供を育てていけると思っていました。

しかし、結論から言うと、入社から一年半後に突発性難聴になり、傷病手当をもらった後、退職することになります。

そうなるまでの私の奮闘について書かせていただきたいと思います。

怒鳴られ長時間説教を受けるパワハラ

まずは、入社して3か月くらいまでは、試用期間だったこともあり、研修や雑用がメインの仕事となり、仕事の責任もミスもほとんど無かったので、パワハラを受ける事はありませんでした。

しかし、同僚がパワハラを受けている所を何度か目撃し、「自分も同じ目に合ったら怖いな…」と思っていました。

それから試用期間が終わり、実際に責任のある業務をするようになってしばらくした頃、とうとうその時が来たのです。

最初は些細な事でした。

自席を立った際に椅子をデスクの一番奥までしまわずにコピー機の所に向かったところ、「おい!椅子もしまえないのか!」と怒鳴られ、突然の事に驚き、即座に椅子をしまいました。

最初はそれがパワハラだとは思わず、同じ事で注意されないように気を付けていました。

しかし、その後も「コピー機に行って書類を取ってくるのが遅い、片道3秒早くなれば、一日どれだけの時間を有効利用できるのか考えてみろ!」と言われ、コピー機に行く際には走るようになりました。

その時思い出したのですが、私が入社してしばらくして退社した女性事務職員も「そう言えば、コピー機に行く時も、同僚の席に行く時も、トイレに行く時も走っていた…こういう理由で走っていたんだ!」と。

事務所の中で、駆け足で移動するその同僚を見て、彼女がせっかちなんだと思っていましたが、そうではなかった事をその時初めて知りました。

そして、彼女が退職した今、その標的は私になったのだと。

その後は、些細な事で呼び出されて長時間お説教を受けたり、「電話が長い!」と怒鳴られたり、本格的にほぼ毎日パワハラが始まりました。

その頃から、どうしたらパワハラされなくなるのだろうと毎日考えるようになりました。

仕事のミスと速度を改善してもパワハラは改善せず

まずは基本的な事、「仕事をミスしない」事から始めました。ミスが減ってどうなったかと言うと、改善は見られませんでした。

仕事のミスで怒鳴られなくなったら次は、仕事が遅いという事で怒鳴られるようになりました。

次は「仕事を早くする」という、当たり前ですが、なかなか難しい事をやってみました。少し早くなってどうなったかと言うと、またも改善は見られませんでした。やはり、別の理由で怒られるようになりました。

色々試みていたものの、改善があまり見られず、精神的に徐々に追い込まれて行きました。

相手を理解し距離を縮めればパワハラは改善する

そして、もしかしたら「事象に対してパワハラが起こるのではなく、パワハラする事の理由付けとして事象があるのではないのか」と考えるようになりました。

つまり、人間と人間の間に起こる事なので、相手と理解し合えたらパワハラはおさまるのではないかと思いました。

そこからは、仕事以外の話をして、共通の話題を見つけたり、「相手の事を知る」という方法を試してみました。

すると、少しづつ距離が縮まり、パワハラも減っていきました。

仕事や家庭でストレスを抱えやすい現代社会において、意識・無意識関わらず、パワハラをする事でストレスを発散している人もいると思います。

私の場合は、そこを鑑みて対処し、改善することができました。

しかし、残念ながら、パワハラをしていた人が複数名いて、その内1人はその方法で改善されましたが、その他の人を攻略する前に、私がストレスで突発性難聴による目まいや体調不良で退職を余儀なくされてしまったので、パワハラ対処談はここまでとなります。

この会社は、退職を余儀なくされましたが、ここで得られた経験はその後の会社生活で役立っています。

今現在パワハラで悩んでいる人が、この体験談を読んで、少しでも参考になれば幸いです。