今回は、元20代介護職(女)さんが、ぐちぐちと苛め抜く施設長のパワハラのターゲットにされてから、パワハラを克服した体験談をご紹介してみます。パワハラは、上司のパワハラの証拠をICレコーダー等を活用して証拠品を一式揃えて、別のリーダーに提出することで解決したそうです。
ぐちぐちと苛め抜く施設長のパワハラ
20代後半(当時)で、介護職をしています。女で関西に住んでいます。
これは10数年ほど前のことです。当時私は、20台後半でした。福祉用具専門相談員として複合介護系の職場にいました。ヘルパー一級の資格もあったので、ヘルパーの助っ人も頻繁にしていました。
その職場は、かつかつの人数でやっているせいで従業員皆が疲労困憊しており、ぎすぎすした雰囲気で従業員の入れ替わりも頻繁にありました。
特にその中でも、その施設長をしていた女性の高圧的な態度がかなりひどく、毎回ターゲットを決めて、ぐちぐちと苛め抜いて辞めさせることが常習化していました。
パワハラのターゲットにされる
私自身は孤立した部署だったし、比較的外回りが多い仕事だったので人と接する機会も少なく、辞めていく人の相談に乗るぐらいしかできなかったのですが、ある日にとうとう私の番になってしまいました。
ある利用者が、介護用の靴がほしいと言われた時です。施設長から再三、商品をまけることはできないと忠告を受けていたので、利用者に言われたときに『上司からの方針で難しいのです。申し訳ございません』とお断りしたのですが、利用者が直接施設長にクレームを入れました。
すると、施設長は一転して利用者に、『1割まけます。融通が利かない担当者(=私)ですみません。きちんと言い聞かせます』と言われてしまいました。そして、その後で始末書を欠かされた上に、値引き分を私が補正するように言ってきたのです。
それほどの金額ではありませんでしたが、私にはどうしても納得できないものがありました。その後から、施設長は再三にわたり、私の仕事内容に口出しをしてきて、その説明などに倍以上の時間を要することとなってしまっていました。
総括リーダーに相談
どうしようか悩んだ私が解決するためにしたのは、他の施設にお伺いすることです。グループだったので3か月に1度、関西グループの用具部で集まる機会がありました。
私は、その施設では一人部署だったので、私だけが行くことになっていました。だから、他の施設の同じ仕事についている用具総括リーダーのような立場の人に相談をしました。施設長のやり方を責めるのではなく、あくまでも相談と言う形にしました。
『グループとして値引きは、しないことになっていると聞いています。しかし、このようなケースの場合どのように対処するべきでしょうか?そして、個人的に差額を補填するべきなのでしょうか?』
あり得ないと返答を頂き、詳しく事情を聞かれました。このことは施設総括リーダーの耳にも入り、結局、施設長と私は呼び出されることになりました。
施設長は、誤解で私が大げさに言っているだけだとしらばっくれようとしましたが、私は利用者に渡した領収書のコピーと、かなり罵倒された時に、こっそり録音していたICレコーダーが決定打になりました。
その一件が発覚したのをきっかけに他部署からもクレームの声がどんどん高まり、3か月もしないうちに施設長は左遷を言い渡されました。プライドの高い施設長は、その段階で依願退職となり、職場に来なくなりました。
そして、大阪から急遽、施設長代理が派遣され、一気に雰囲気が改善されました。きっかけを作った私は、かなり施設で働いている者に感謝されました。最後になりますが、証拠をきちんとそろえる事が、パワハラの解決には、一番大切だと思います。
パワハラ解決方法まとめ
その部署や施設だけでは、中々解決までいかない。そのパワハラが、一番上からの場合は特に難しい。だからこそ、他部署や他施設、第三者へのアプローチが必要だと思います。
失敗したときのことを考えて、まずは相談と言う形で、事実のみを伝えることが大事だと思います。また、言った言っていないと泥沼化を防ぐためにも、口頭のやりとりではなくメールでのやりとりにしたり、ICレコーダーで録音して言い逃れできないようにするべきです。
パワハラは、自分が悪いからあえて言ってやるのだというスタンスで自覚なしにパワハラしてくる人も多いので、録音したものを最後に聞いて、冷静にもう一度聞いてみて、これがパワハラに値するかどうか見直したり、まったく無関係の第三者に相談してみるのも、いいと思います。