今回は、40代元会社員(男)さんが、出世争いに敗れたパワハラ上司から受けた嫌がらせを克服した方法をご紹介してみます。パワハラを克服した方法として、1.開き直る、2.食べるために労働する、3.フリーランスとして活動する、などがあるそうです。また、裸一貫になれば、まだ何かできることがあると思って開き直ったそうです。
東京の片隅での苦悩
数年前まで「この先どうしたものか…」と、東京の片隅でウジウジと悩んでいた40代のある男は、あるきっかけで考え方を変え、今はそんなストレスから解放されて、呑気に自営の仕事で生計を立てることに成功しました。
まぁ、こんな格好良く書いておりますが、不肖私の体験談が、今悩んでいる方の悩み解決の一助になればと、筆ならぬキーボードを取った次第です。では、そんな男の苦悩と解決までの道のりをお楽しみ(?)ください。
出世争いに敗れたパワハラ上司
事の起こりは数年前。まだ、私がサラリーマンとして毎朝通勤ラッシュと闘いつつ、勤め人をしていた頃のお話です。当時の仕事は、いわゆる中間管理職。同年代の上司から指示を頂き、まだ若い社員たちに、その仕事を分配するといった仕事に従事していました。
しかし、問題だったのがこの同年代の上司。もともとは一緒にゴルフに行ったり、飲みに行ったりと仲良くしてもらっていましたが、数年前から徐々に上司の言動に変化が表れました。
小さな会社だったとはいえ、一応出世争いのようなものが多少なりとも存在しており、その上司がその争いに敗れ、将来的な出世が絶望的になった頃からでした。
それまでも決して仕事熱心な上司ではありませんでしたが、どんどん仕事をサボり続けるように。そして、その上司がやるべき仕事は、下につく私の元に降りてくるようになってしまいました。
一気に激務となり、残業の毎日を送る私に対し上司は、やれ昨日は、仕事をさぼって信州で新そばを食べてきただの、やれバーで知り合った若い娘と1泊旅行をしてきただの、くだらない話をしてくるように。
これに対し一度私がキレてしまい、「ええ加減にせぇ!」と怒鳴りつけたところ、翌日からパワハラが始まりました。
パワハラ上司の嫌がらせ
私の関わっていた仕事は、年下の部下に引き継ぎ、私のチームの優秀な人材もすべてそちらへ移籍。私に与えられた仕事は、他のチームの尻ぬぐいやクレーム処理、さらに畑違いの営業仕事などなど。
それでも必死にこなそうとしましたが、経験のない作業ばかりで、はかどるはずもなく、さらに部下の若手は、どんどん他チームに奪われる始末。
一人膨大な無理強い仕事を押し付けられつつ、毎日の胃の痛みにも耐えつつ、仕事をこなしていましたが、上司からは「これだから仕事のできないやつは…」と小言をもらい、さらに上司が部下に吹き込んだ私の根拠のないうわさ話のせいで、若手からも冷たい視線を送られる日々。
それでも出世コースであれば我慢もできますが、何しろ上司は出世の希望がない負け組上司。まさにお先真っ暗です。転職と言っても、その当時すでに40を超えていた自分にはハードルが高く、家族を守るためにも、どうしたものかと悩んでいました。
そんな自分がパワハラ(悩み)を解決した方法は?
これは少々ずるい方法なのですが、「開き直った」。この一言に尽きます。陰鬱な毎日を過ごす中で、考えることはどんどんネガティブに…。さすがに「死」までは考えませんでしたが、愛する嫁さんに捨てられ、ホームレスになり孤独死くらいのことまでは考えていました。
しかし、人間というのは面白いもので、そこまで沈みきると、ふとしたタイミングで開き直れるもののようです。実際に私はそうでした。きっかけというほどのものはありませんが、思い出すと非常にくだらないバラエティ番組を観ていたタイミングだったかと思います。
その番組では、私と同じ年齢のお笑い芸人さんが、流れの中で全裸になり笑いを取っていました。当然落ち込みきっていた私は、その番組でもクスリとも笑ってはいなかったんですが、その時ふと思ったのです。
「自分と同じ年齢で、全裸になって笑いを取っている人がいる。裸一貫になれば、まだ何かできるのでは?」と。
そこからは早かったですね。大きく一度深呼吸をした瞬間に思いました。
「なんでこんな思いをしてあの会社にしがみついているのか?」、「嫌な思いを続けるなら、嫌な思いをしない職場にいけばいいじゃないか」、「そんな職場がなければ自分で作ればいいじゃないか」。
それまで、「この会社でこの先どうするか?どうなるか?」ばかりを考えていたところから、発想をダイナミックに変換し、会社にしがみつく必要がないことに気が付いた瞬間でした。
そもそも人は何のために働くのか?
これはもう生きるためです。毎日のご飯を食べていくためです。
食べるためにしているはずの仕事のせいで食欲がなくなる、食事の時間が取れなくなるなどというのは本末転倒です。その時決めました。
「食べるために働こう」と。
幸い妻は同じ会社で働いていましたので、私の惨状を知っており、退社することにはすぐに賛成してくれました。
そして、子供のいない私たちは、私たちが食べていくだけ働こう、できれば笑顔で働こうと心に決め、揃って会社に退社願を提出。お互い自宅で仕事をするという道を選んだわけです。
パワハラ解決には開き直るのが重要
現在フリーランスとして3年目。
確かに収入は多少減りましたが、自由な時間は大幅に増えました。
もちろん減ったとはいっても、夫婦二人食べていくには十分な収入は確保できています。
人間思い詰めると周囲が見えなくなります。それが真っ暗闇になってしまうと、人は悲しい決断をしてしまうのかもしれません。
ですからそうなる前に、一度空を見上げてみましょう。周りを見回してみましょう。そして、開き直ってやりましょう。
それだけで一気に視界が開け、全く違う道が見えてくることもあるかと思います。
これを読む皆さんにも、明るい道が見えますように。
そう祈りつつ、筆ならぬキーボードを置かせていただきます。