今回は、30代会社員(女)さんが、良い格好しいのパワハラ上司に対して実践したパワハラ対策をご紹介してみます。良い格好しいのパワハラ上司対策としては、1.人の目を気にさせる、2.資料作成時に他部署の人に相談、3.他部署のメンバーと残業の話をする、等があるそうです。

部下の手柄を自分の手柄とするパワハラ上司

関西に住む30代会社員女性の私が出会ったパワハラ上司。彼女は何かと自分の気分で怒ります。

機嫌が悪いと、対応はひどいもの。正当な理由での早退や休暇に嫌味を言われたり、許可されないことも多々ありました。機嫌の良いときは、ものすごく良い上司ぶるので、また、それも困ったもの。

また、部下の手柄は自分の手柄、という気質の持ち主で、自分は評価され、部下は評価されないように仕向ける人でした。

人の目を気にさせるのがパワハラ対策

そんな彼女への対策のミソは、人の目を気にさせることでした。良い上司ぶりたい彼女は、機嫌が悪いときでも他部署の目があるときは嫌味などを言いません。優しくて良い上司を演じたいので、言えなかったのでしょうね。

そこで、休暇や早退の申し出は、他部署の目があるところで、を部下たちがするようになると、不機嫌そうな顔を一瞬浮かべるものの、許可されない、ということはなくなりました。嫌味は後から言われましたが、気にしないを貫くことで、こちらのストレスは大分軽減されました。

資料作成時に他部署の人に相談

また、彼女は資料を人に作らせておいて自分が作ったようにしてしまう、なんてことは当たり前でした。出来が良くて褒められたものをすべて自分の功績にしていたのです。

そこで、資料を作成するときは何か理由をつけて、他部署の人に相談したり、途中経過を関係者に見せることにしました。上司が機嫌の良いときに、より良い資料を作るためですと主張することで、その機会を得ました。

すると、誰が作っているのかをみんなに知らせることができるので、上司が自作を騙ることができなくなりました。みんなにバレているのに、自作を騙って印象が悪くなるのを避けたかったのだと思います。

その代わり、自分の指導の下作った資料ですと主張するようになったようですが、それはもう放置することにしました。

他部署のメンバーと残業の話をする

さらに、上司は飲みに行くことが好きで、人に仕事を押し付けて自分は飲みに行ってしまうような人でした。

その仕事も明日中によろしく、というものがほとんど。こちらは残業せざるを得ません。そういったときは、早く帰りたくて誰とも話さずに集中して仕事を終わらせていました。

しかし、これも人の目作戦が効くかもしれないと気付き、実行することにしました。

残業中に、他に残業している他部署のメンバーとよく会話をするようにしました。この際、作業効率が悪くなることは覚悟で。どういったことで残業なんだ、と互いに共有することにしました。

すると、大体は他部署の上司から君の上司はどうしたの、と聞かれます。ここで、本当のことは言いません。用事があるみたいだったので、任されましたと返します。できるだけ、明るく、自分は信頼されて任されたから嬉しい、という感じで。

すると、次の朝に上司が話している中で、その話題が出るようになりました。いつも頑張ってるよね、と部下が褒められるところまではご機嫌な彼女。指導の賜物です、とか言っています。

しかし、いつも用事みたいだけど何してるの、たまには一緒に残ってアドバイスしてあげなよ、と言われると途端に顔が強張ります。

本当のことなど彼女に言えるはずがないのです。忙しくて、などと誤魔化したり、話を急に変えるシーンを目撃するようになりました。そうしていると、だんだんと飲みを理由にした仕事の押し付けが減るようになりました。

と同時に、周囲があの上司は、少しひどいんじゃないかという声も聞くようになりました。といっても、その意見を言っているのはごく僅かな人だったのですが、人の目を気にする彼女には耐えられなかったようです。

もちろん、それが理由とは決して言いませんでしたが、それから半年後、彼女は突然退職していきました。

彼女が人の目を気にするというところを意識して、少しずつ行動することで、結果的に、すごく仕事がしやすい環境になりました。