今回は、40代OLさんが、パワハラ上司と闘ったお話をご紹介してみます。パワハラ対策としては、会社のトップである会長に相談することでパワハラを解決したそうです。

パワハラ上司との戦い

私は北海道に住む40代のOLです。

現在の会社に入社してからの3年間、私が戦った上司Aとのお話をさせて頂きます。

上司Aは自分が一番の厄介な女上司。

普段は機関銃の様な口調で女性社員を威圧する一方、男性社員には猫なで声で「は〜い」なんて調子で、あから様な態度です。

ちょっと男性社員と仲良く話している女性社員を見つけると「付き合ってる?それって不倫?」と、次々と失礼な事を言ってくる厄介な上司でした。

そんなある日、下請けの営業マンBが来社し、上司Aの前で私の仕事ぶりを凄く褒めてくれた時の事です。

「BさんはC(私)と付き合ってるの?それが原因で離婚したの?だったらCは慰謝料払わなきゃいけないよね。」

その場にいた全員が凍りつく様な発言に、さすがのBも驚き、

「いやいや何言ってるんですか!」と気分を害した態度を取りましたが、自分以外の女性社員を褒めた事が気に入らなかったAの勢いも止まりません。

「そういう事なら今後一切うちに出入りして貰わなくて結構だから。」

そう言ってBを出入り禁止にしてしまいました。

それからは、何の根拠もないまま私を不倫女扱いし、私のミスを見つける度に、

「誰がデキる女だって?」

と嫌味を言ってくる事が再三でした。

私は周りの社員からも、“相手にしないのが一番”だと励まされ事実無根なんだから堂々としているよう心掛けていました。

しかし、ある日の夕方Bとの関係を説明する様に社長から呼び出されたのです。

私は、その日の一部始終を社長に説明し、社長も納得してくれ誤解は無事解け、“社長からAに注意してくれるだろう。”と内心期待していたのですが、社長から出た言葉は…

「Aとは上手くやってくれ。」

の一言に“はぁ〜?”と呆れ返りました。

その後もAの私への態度は変わる事なく、意味もなく仕事中に不倫話を話題にしてくる様になりました。

それからは、私の中で“辞めたい”の気持ちばかりが増える一方でした。

会長が来社

そんなAとの戦いに転機が訪れたのは、会長が来社した時の事でした。

私が入社した当初の社長であり、私を面接し採用してくれたのがこの会長だったのです。

私の異変に気が付いた会長は私と対話する時間を取ってくれて、私はこれまでに起こった事を説明し退職を考えている旨を話しました。

一番お世話になった会長に最後に話を聞いて貰えた事が、唯一の救いだと心から思いました。

「私に少し時間をくれないか?それまでもう少しだけ我慢して貰えないかな?」

そう会長は私に告げると、社長を呼び暫く話をしていました。

それから1週間後、Aから出入り禁止された下請けのBが上司を引き連れて来社してきたのです。

社長室へ入り、Aが呼ばれ2時間程経った頃に私が呼ばれました。

社長室には会長、社長、A、下請けの部長、B、弁護士…なんとも異様な雰囲気でしたが、入室した私へ会長が

「先日の一件、今事実確認をしたんだけど、BさんはAに対して訴えを起こす意向らしい。君はどうする?」

そう言ってきました。

突然の事だったので、私はとにかく謝罪を求めました。

「労基に訴えてもいいぞ。」

そういう会長に私は頭が混乱してしまいましたが、何と返答していいかもわからず「はい」と、一言告げ部屋を後にしました。

それから数日後、Aは解雇され会社を去りました。

その後、私が社長から聞いた事は会長が下請け会社に出向いて謝罪をし、私と同じようにBさんへ“訴えてくれていい”と、申し出たようです。

会長曰く…

「会社の膿は会社が摘まなければ会社が腐ってしまう。」

と、おっしゃっていたそうです。

私はそんな会長に救われ今があります。

精一杯この会社で働く事が、何よりの会長への恩返しだと思って日々勤めています。

Aがいなくなってから、会社の雰囲気も変わり、コミニケーションも取りやすく皆が生き生きと仕事をする環境にもなりました。

何より会社を大事に思い、そんな会社で働く社員を一番に大切に思ってくれている会長の下で働ける事が今はとても幸せです。